♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯         オタルナイ・レコード提供          浜田隆史の音楽情報誌          『ライブ・ラギング』            <VOL.10>         (2004年2月15日発行) ♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯  浜田隆史:  北海道小樽市を拠点に活動している、ラグタイム・ギタリスト。  自主制作CDを多数発表している他、1999年に「TAB Guitar School」から『クライマックス・ラグ』のCDと楽譜集を発表、ラグタイム・ギターの第一人者として評価されました。多数のオリジナル曲の他、スコット・ジョプリンなどのピアノ・ラグをギターにアレンジしたものが十八番です。 ====================================================================== ■はじめに  冬まっただ中ですが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。今年の北海道は局地的に大雪だったり、あまり雪が降らない地域もあったりで、何だかおかしい天候です。これを書いている現在、2月なのに何と雨が降っていますが、大変珍しいと思います。投げ銭オフシーズンの今、雨でも雪でも今のうちに降って、夏の分まで降ってくれればいいと私は思います。  このメールマガジンは、「Yahoo! eグループ」またはBCCで配信されています。今まで電子メールで交流のあった方にお送りしていますが、もし不要な方は、お手数ですがこのままご返信ください。次回からは配信されません。 ====================================================================== ■ 秋の本州ツアーの想い出B  前号に引き続き、昨年の10月30日〜11月9日までの本州ツアーの想い出話です。このコーナーは、少し書き足してホームページにも載せる予定。 ★ 11月6日(木)名古屋・ ウエスト・ダーツ・クラブ  目覚めるとあれっ? 目の前に天井が。野田悟朗さんが連れてきてくれた宿泊場所は、とある山の上にあるライブハウスに隣接した、小さなロッジだったのです。野田さんが寝袋を貸してくれました。アウトドア派とは言いがたい私にはなかなか無い体験で、とても面白かったです。  その後、野田さんや、ふぉのでお世話になった皆さんに別れを告げて、高速バスで名古屋へ。いつもの安ホテルに転がり込み、その後、地下鉄終点・藤が丘の「ウエスト・ダーツ・クラブ」へ。日本ラグタイム・クラブの室町さんや青木さんとお会いできるこの機会を、いつも楽しみにしています。何と運河で投げ銭を入れてくれた方も思いがけず来ていただき、感動しながら演奏したのでした。このお店の雰囲気は、まさにラグタイムにピッタリ。 ★ 11月7日(金)奈良 大和高田・SCAR FACE  奈良のライブははじめて。行くのも高校の修学旅行以来だったと思います。ゆっくり一駅一駅進む電車が心地よい。ネットではなかなかいいホテルを探せず、大和高田に着いてから宿を探すという、スリリングなこともしました。路地裏を歩くだけで気分はタイムスリップ。SCAR FACE は、名前はいかつい感じがしますが、歴史ある商店街の並びにあり、古い本屋さんを改装した、とても暖かい雰囲気のお店でした。以前、大阪のミノヤホールでご一緒したブルースマンの朱華さんも出演しているそうで、こういうニアミスもライブツアーならではです。アイヌ語ペンクラブでお世話になっている平石さんなども、お忙しい中来ていただき、楽しい雰囲気の中、良いライブができたと思います。 ★ 11月8日(土)大阪 摂津市・カフェテラス讃(with ROOTS)  今日は関西方面のメイン・イベント、アイリッシュ・デュオのROOTSさんとのジョイント・ライブです。まずホテルをイエローページで探すと、信じがたいことに「一泊2500円」の文字が。チェックインして「得したな!」と思っていると、このホテルの周辺で「一泊2300円」「2000円」などの看板にビックリ。どうなってるんだ。実はこの近辺(地下鉄「天王寺動物園」下車)、労働者のための低予算ホテルが集中していたのです。大阪に用事のある方は、まずチェックして損はありませんぞ。その後思いがけず時間が空いたので、ちょうど吹田で開かれていたアコースティック・ギター・ファンフェアを見に行きました。花田さん、いろいろありがとう!  そして今日のお店「カフェテラス讃」。まさにイタリアの小粋なカフェテラスを彷彿とさせる、素晴らしいお店でした。ここで、ギターの天満さんと井上楽器の井上さんに再会。いつもお世話になっています。バイオリンの平野さんと天満さんの演奏をライブで初めて見て、その優雅な音楽に浸りました。入りきらないほど大勢のお客様にお越しいただき、本当に感謝感激でした。井上さんの監修で、サウンドもバッチリ。私も安心して思う存分弾きまくりました。終わった後の打ち上げがあまりにも盛り上がり、せっかくチェックインしたホテルまでたどり着けず、梅田のカプセルホテルに直行しました。トホホ、結局またカプセルか! ★ 11月9日(日)三重 津市・異時輪摩(with 野田悟朗)  名古屋から奈良、大阪と来た阪急線を戻り、長い道のりをかけて津へ。三重県でのライブももちろん初めて。今日がツアーの最終日で、長野「ふぉの」に続き野田悟朗さんとのジョイント・ライブでした。異時輪摩(イジリンマと読みます)さんは夜の雰囲気に溢れた素敵なジャズ・バー。本州ツアーでは初めて「投げ銭方式」でのライブでしたが、これは野田さんとすっかり意気投合してしまった私にとっても望むところ。野田さんとの共演曲の即興演奏も、スリリングでとても面白かったです。私もこれからは、即興をどんどん取り入れていきたいと思います。  またも打ち上げですっかり遅くなり、「じゃあ、健康ランドでも行こか」と、夜の二時くらいに二人でサウナの休憩室へ。ひ、広い...何でこんなに広いんだ。これならぐっすり眠れます。このツアー、最後まで何が起こるかわからない旅でした。  おしまい! ====================================================================== ■ 気になる音楽情報 H  小樽在住のカンテレ奏者、荒博子さんのCD「Garden」が最近発売されました。  CDジャケットによると、カンテレとはフィンランドの伝統楽器で、口承叙事詩「カレワラ」にも登場するほど、古くからの歴史あるものです。もとは5弦だったというのは樺太アイヌのトンコリと共通しますが、今では多弦化・半音が出せるように改良されています。荒さんは主に39弦のコンサートカンテレを弾いています。竪琴を横にして弾くような姿はツィターに似ていますが、響きはハープのようでもありオルゴールのようでもあり、心が洗われるような美しい音が楽しめます。  HARD TO FIND のメンバーもサポートしていて、とても充実した内容の好盤になっています。レパートリーもフィンランドだけでなく、アイリッシュや日本の歌、さらにオリジナルまで多岐に渡っています。 http://www.hf.rim.or.jp/~dlcm1959/CD/Garden.html ====================================================================== ■ 好きなアルバム I  ここでは、最近聴いて好きになったアルバムを幅広くご紹介したいと思います。 ◎ ウポポ サンケ/安東ウメ子 (Chikar Studio CKR-0106、2003年) 1.イウタ ウポポ/2.サランペ/3.チョーラックン/4.クー リムセ/5.エリ リムセ/6.ムックリ ハゥエヘ/7.ヘレカン ホー/8.レラ スエ/9.サルキウシナイ コタン/10.スチョチョイ/11.チュプ カムイ ホー/12.ウタリ オブンパレワ/13.エムシ リムセ/14.アルオー  世界的に有名なトンコリ奏者・OKIさんのプロデュースによる、ウポポ(アイヌの歌)やムックリの名手・安東ウメ子さんの二作目。前作『イフンケ』が各方面から絶賛され、新作が注目されていましたが、この待望の新作は何も言うことができないほど最高の出来です。とにかく理屈抜きで心地よいのです。  OKIさんの編曲による全体的なサウンドの構成力は、安東さんの歌を芸術としてもエンターテイメントとしても引き立てています。OKIさんのトンコリをはじめとして、等々力政彦さんなど共演陣のバックアップも素晴らしい仕事です。  個人的にも、十勝・本別の澤井トメノさんの得意なウポポと同じ曲が数曲入っていて、懐かしい気持ちになりました。もうアイヌ音楽は、研究者があれこれ小難しい解釈をするような対象ではなく、普通の人が普通に楽しむ音楽になったのだ、ということをこれを聴いて強く感じました。  これからアイヌ音楽に触れようとする人には、まずこれをお勧めします。 http://www.tonkori.com/ ====================================================================== ■ 全く音楽と関係ない(?)話題 今回はお休みします。 ====================================================================== ■ 作曲雑感  冬のオフシーズンは、私にとって作曲活動などの絶好の機会ですが、いつもはそういうときに限って何も浮かばないのです。しかし今年は、自分でもビックリするくらい多くのメロディーが浮かんできます。多すぎて、なかなかまとめるのが難しく、まだ今年に入って作曲は三曲ほどですが、これから少しずつ、焦らず練っていきたいと思います。  最近試しているのは、作曲の二つのやり方です。  一つはテーマの取り方。何か思いついたキーワードを一つの短いリフにして、そのリフの音型を元に別のメロディーを発展させる方法。これは以前の曲「蘭島」「ダニーデンの灯」などでも試しました。  もう一つは「仮想転調」の練習。何でもいいから自分の好きな曲(ビートルズでも何でも良い)を思い浮かべ、それを実際の調より高くしたり低くしたりして頭で繰り返すのです。慣れないと意外に、次に来る音が思いつかなかったりしますので、そこで即興で自分なりのメロディーを加えたりします。これを繰り返すと、前のやり方で取った主題を展開するときにも役立ちます。  実際に作曲できるかどうかはともかく、面白い上に簡単なので、皆さんも頭の中で試してみて下さい。 ====================================================================== ■ライブ情報など  春の本州ツアーが控えています。今から楽しみです。どうぞよろしく。 ★ 3月25日(木) 19:30〜  東京 国分寺・クラスタ http://www.classta.com/  【出演】浜田隆史(ギター)  【料金】2000円(+1オーダー) 早めのご予約をお勧めします!  【問合先】tel : 0134-24-9620/otarunay@yahoo.co.jp(浜田)  【一言】クラスタで通算四度目のライブ。 ★ 3月26日(金) 20:00〜  東京 新橋・レッドペッパー(東京都港区東新橋1-2-15 新橋UREビルB1F) http://www31.ocn.ne.jp/~redpepper/index.html  【出演】浜田隆史(ギター)/ゲスト:打田十紀夫(ギター)  【料金】2000円(+1オーダー)  【問合先】03-3574-6067(RED PEPPER)  【一言】東京は新橋のJazzBar、レッドペッパーさんで初めてのライブ。 ★ 3月27日(土) 14:00開場、14:30開演  千葉県船橋市 喫茶アンダンテ http://www003.upp.so-net.ne.jp/andante/  【出演】浜田隆史(ギター)  【料金】前売2000円、当日2300円(+1オーダー、定員20名)  【問合先】TEL 047-462-1733(アンダンテ)otarunay@yahoo.co.jp(浜田)  【一言】ここの紅茶はおいしいと、前回もご好評をいただきました。 ★ 3月28日(日) 14:30開場、15:00開演  大阪・街山荘 http://machi.icube.co.jp/  【出演】浜田隆史(ギター)  【料金】前売2000円、当日2300円(オーダー別)  【問合先】TEL 06-6775-1415(街山荘)otarunay@yahoo.co.jp(浜田)  【一言】長野の山荘を思わせる丸太の空間で、楽しいラグタイム・ライブ。 ★ 3月31日(水) 19:00〜 浜田隆史/昌己μ ジョイント・ライブ  岡山県 倉敷音楽舘 http://ww3.tiki.ne.jp/~t-yagi/  【出演】浜田 隆史(ギター)/昌己μ(ギター)  【料金】前売2000円、当日2500円 チケットご予約(リザーブ)受付中。  【問合先】TEL 086-434-2723(倉敷音楽舘)  【一言】もう恒例となった昌己μさんとのギターソロ共演。  ではまた。 ====================================================================== 発行者:浜田隆史 〒047-0021 小樽市入船2-12-5 tel & fax : 0134-24-9620 e-mail:otarunay@yahoo.co.jp 「オタルナイ・レコードのホームページ」 http://www.geocities.jp/otarunay/ ======================================================================