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11.2006年11月4日(土) 札幌・ヤマハ フィールズでのコンサート風景。

ついに最終日。
札幌の気温は意外に高く、もっと寒いのを期待していたデヴィッドさんは、やや拍子抜け。
しかし、天候は願ってもないベストコンディションでした。

またスローな朝食、お茶の後、全く観光をしないのもどうかと思い、思い切って北海道庁へ行きました。
これが予想外のヒット。建物の外観も、自然豊かな景観も、お気に召したようです。
内部の歴史資料室も、興味深く見学されていました。
道内観光は、たったこれだけ...! それは次の機会に譲りましょう。


(左:道庁をバックにして。)
(右:道庁近くの池をバックにして。このポーズはデヴィッドさんのお得意で、CDジャケットなどにも登場します。)

さて、その後、長澤さんと合流。
札幌での昼食は、やはりお寿司。
タバコが苦手なデヴィッドさんのために、大丸の禁煙レストラン街に目星をつけたのです。
今までも回転寿司に二回入りましたが、ここはいわゆる普通のお寿司屋さんで、また格別の味。
デヴィッドさんをだしにして、私も滅多に味わえないものを楽しんでしまいました。

ホテルで休養してから、いよいよ会場入り。
札幌・ヤマハのスタジオ「フィールズ」です。

デヴィッドさんの旅は全体的に順調に経過しましたが、唯一難点だったのがタバコ。
彼は喘息もちで、タバコにひどいアレルギーがあるため、少しの煙でも全く耐えられないのです。
この日も、本来は禁煙のスペースであるスタジオの受付付近でタバコの匂いがして、拒絶反応。
私はハラハラし通しでしたが、ヤマハのスタッフの方が親切にも別のスタジオを通路として空けてくれたおかげで、
何とか事なきを得ました。

会場は長澤さん、私の家族、音楽仲間の宣伝活動のおかげで、満席状態。

この盛り上がりの中で、私の前座の後、デヴィッドさんが来日公演最後の演奏を開始。
最後にとっておいた(?)黒のステージ衣装で、気合いを入れて演奏されていました。
ここ数日は別プログラムだったため、弾き慣れた通常プログラムが、むしろ新鮮に聞こえました。
最後の演奏という名残惜しさもあり、私は泣くのを堪えて聞いていました。



こうして、日本ツアーの千秋楽が終了したのでした。
打ち上げでは、長澤さん、私、デヴィッドさんもプレッシャーから解き放たれ、実にうまいビールを堪能しました。
最高においしいビールでした。


(カンパイ!)

いよいよ明日、デヴィッドさんは日本を離れてしまう。
そんな一抹の寂しさも感じながら、私たちは最後の夜を楽しんだのでした。

 

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 まだエピソードはいろいろありますが、とりあえずこのコーナーでは最後のご紹介。

 私はあまり映画を見ない人間ですが、デヴィッドさんは映画が大好き。
 「Maria Antonieta Pons」の作曲は、ケーブルテレビでキューバの映画を見たのがきっかけだといいますし、
 あの名曲「Roberto Clemente」も、球場で上映されたドキュメンタリー映像に感動して生み出されたものらしいのです。
 ホテルの部屋でも、映画のチャンネルがお気に入りでした。

 ついでに、デヴィッドさんは野球も大好き。
 過去の作品でも、いくつか野球に関係するものがありますし、
 詳しくは忘れましたが、親族がマイナーリーグの選手だったこともあるとのことです。
 さすがに実際にプレイはしないでしょうが。

 さらに、ネオンも大好き。
 デヴィッドさんは単なる自然派ではなく、実は夜の街の喧噪状態も、創作意欲を刺激するのだそうです。
 そう、まるで「New Orleans Streets」のように...
 東京での最後の夜には、ホテルの外のネオン街をインスタントカメラで撮影していましたし、
 すすきのをタクシーで通りすぎる際も、すかさずカメラを出して窓から撮っていました。

 このように、好きなもの、興味を持てるものがいろいろあり、いろいろな方向からインスパイアされるからこそ、
 多方面に渡る才能が維持されるのだと思います。
 
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