ライブ日記 2010・春の本州ツアー (2010年4月6日更新)

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 目 次

はじめに

3月5日(金)茨城・EAST OF EDEN (with okayan)
3月6日(土)昼:千葉・船橋 ANDANTE
       夜:東京・バックインタウン(ダコタ・デイヴ・ハル/打田十紀夫のライブの前座で演奏)

3月7日(日)東京・国分寺 クラスタ(with 覆面シンガー)
3月8日(月)休日[ギターとパソコンを購入]
3月9日(火)東京・荻窪 ルースター(堀尾和孝ライブのゲストとして)
3月10日(水)東京・西荻窪 サンジャック(with 一卓嗣)
3月11日(木)東京・小川町 カワセ楽器(インストア・ライブ)
3月12日(金)横浜・あっとぺっぷ (with Nem)
3月13日(土)東京・カフェ・アンサンブル(オムニバスライブに参加)
3月14日(日)甲府・ハーパーズミル (with Nem)
3月15日(月)名古屋・ハートビートカフェ (with 竹内いちろ)
3月16日(火)大阪・サードストーン (with 益田 洋)
3月17日(水)和歌山・ラグタイム (with 益田 洋)
3月18日(木)小樽へ帰還

 

◎ はじめに

 小松崎健さんとの珍道中ツアー(2月12〜21日)が終わって間もないのに、すぐ自分のソロで「春の本州ツアー」に行ってきました。
 昨年は、健さんとのツアーでいいかなと思ってしまい、この「春の本州ツアー」をお休みしてしまったため、今年はどうしてもやりたかったのです。
 そもそも、二日目(3/6)のダコタ・デイヴ・ハルのコンサートを見に行きたくて、それに合わせて小さいツアーを組むだけのつもりだったのですが、ふたを開けてみたら、いろいろ行きたいところができ、いろんな人たちから暖かい応援をいただき、日程が大幅に延びて、結局いつもより長めの2週間程度のツアーを組むことができたのでした。本当にありがたいことでした。

 恒例の格安チケット、今年もバッチリ取りました。
 ホテルは、安ホテルばかりを抜かりなくチェック。あまりに用意がよすぎて、取る必要の無いホテルまで取ってしまい、後でキャンセルしたくらい。
 今まで宣伝に力を入れていなかったという反省から、ダイレクトメールも発送して、まさに用意周到な計画(笑)でした。
 ギターは、ここ一番で頼れる相棒、カワセ楽器のマスターOMを携えて、意気揚々と出発したのでした。

 

★ 3月5日(金)茨城・EAST OF EDEN (with okayan)

 羽田空港に着くと、天気は晴れ、さすがの暑さ!
 2月の健さんとのツアーは気温的には寒かったので、これからは暖かい思いをさせてもらえそう!と期待したのですが、これは実は大きな間違いでした(笑)。この翌日以降は急激に気温が下がってしまうことになるので、春らしい陽気を楽しめたのはこの日くらいだったように思います。


 [写真:小樽と東京の落差。それにしてもいいカメラだ〜。]
 新規導入したキャノンのデジカメの美しい写りに感激しつつ、モノレールの中でもカメラをパシャパシャ。

 しかし、この日のルートではそんな余裕のあることも十分にはできず、羽田から一路「つくばエクスプレス」でつくばへ向かいました。


 [写真:「山久」と書いて「サンキュー」と読むホテル(でも宿代は4千円)。]
 そういうわけで、つくばにも安ホテルがあるんです。泊まった人にしかわからない、口や文章で表現しにくい、いい雰囲気を持ったお宿。旅の思い出作りには、こういうホテルの方が絶対印象に残るものです。

 2年前の時は、土地勘も何も無くて、okayanさんにお世話になりっぱなしでしたが、今回は2度目ということと、昨年から導入しているiPhoneのナビゲーションのおかげで、ホテルから会場のEast of Edenまで、迷うことの無い快適な移動ができました。


 [写真:愛器Northwoodで演奏するokayanさん。]
 それにしても暑い日。実力派ギタリストのokayanさんとのジョイントライブ。ご一緒するのは、昨年の9/21に岡崎倫典さんプロデュースのオムニバスライブで競演して以来でした。

 ライブは押し押しで夜の9:30から始まりましたが、遠方からいらっしゃった方もいて、終電も過ぎてしまい恐縮でした。

 okayanさん、「天国と地獄」「犬のおまわりさん」の意外性もビックリしますが、やはりオリジナル曲の語りかけるようなメロディーが素敵だなあ、といつも思うのです。


 [写真:バンダナ野郎二人組(笑)、絶妙の共演!]
 私も、メロディーを歌わせる表現を心がけつつ、自作のラグからピアノ・ラグ編曲まで、いろいろやらせていただきました。さすがEden、歌も大変心地よく響きます。
 2年前と同じように、お店のギター「レインソング」も弾かせていただきました。

 そして最後は、チェットに影響を受けた者同士、ギャロッピング風セッションでさわやかにライブの幕を閉じたのでした。

 okayanさんのスタイルは「私が今でも会社員のままギターを弾いていたら、ひょっとしたらこうだったかもしれない」という、ある種の理想形でもあるのです。
 今の道はそれぞれで違いますが、ギターへの隠し切れない愛情という点では大きく共通しています。
 しっかり睡眠をとって(笑)、お互いがんばりましょう!

 

★ 3月6日(土)昼:千葉・船橋 ANDANTE/夜:東京・バックインタウン(ダコタ・デイ・ハル/打田十紀夫のライブの前座で演奏)

 今回のツアーでのハイライトが、この二日目、いきなりやってきました。
 この日、本当は南千住の安ホテルへチェックインしたいところでしたが、2時からANDANTEでのソロライブ、終わったらすぐにバックインタウンのリハに行かなければいけなかったため、恐縮ですが久しぶりに打田さんのおうちに泊めていただくことになりました。


 [写真:三毛からペルシャ風混血まで、ネコ揃い踏み。]
 さて、朝からいきなりの雨。大荷物を持っての移動は結構大変でしたが、なんとか北習志野・ANDANTEに到着。

 ここでの通称「午後ティーライブ」は2004年以来6年ぶりで、そんなにご無沙汰したつもりじゃなかったのですが、来てみると確かに懐かしい感じがしました。

 以前はいなかったネコの軍団が、雨を避けるように屋根のあるベランダに来て、餌をねだっていました。


 [写真:自然と心が浄化されていきそうな、完全生音ライブ。]
 正直、集客的には寂しい形だったのですが、私のラグタイム・ギターをこの至近距離から完全生音で楽しめて、しかもおいしい紅茶を飲みながら浸ることができるライブは、私のこれまでのコンサート歴でも、なかなか例が無いはずです。

 この日の演奏はすごく楽しく、また悟りが開けるくらい良い感じでできました。次回の機会には、ぜひお誘い合わせの上、お越しいただければ幸いです。

 午後ティーライブ終了後、急いで新宿・曙橋へ。
 すでにダコタ・デイヴ・ハルのリハが行われているので、全速力で向かうと、すでにダコタ・デイヴと打田さんはホテルに行ったらしく、私は駆け足でリハを済ませたのでした。2月のツアー中に作曲した後、ほぼ全会場で歌っている歌モノ「PAブルース」は、コミックソングながら「PAのトラブル」にまつわる歌であるため、状況によって歌うと角が立つ局面も十分考えられます。そのため、私は、会場のPAの方にこれを歌ってもいいかどうかを、リハの間に必ず確認します(笑)。でも、どのPAさんも今のところむしろ喜んでくれていて、私は安堵しているのです。


 [写真:ギブソン風手工ギターを弾くダコタ・デイヴ・ハル。]
 ダコタ・デイヴ・ハルは、昔からフライング・フィッシュからLPやCDを出していたので、コアなギターファンにはよく知られているルーツ音楽系のギタリスト。私は当時からのファンで、親しい友人同士だったというデイヴ・ヴァン・ロンクからの伝統をよく受け継いでいる正統派ラグタイム・ギタリストとして、心から尊敬しています。

 私は、昼の会場とは比べ物にならないバックインタウンのにぎわった雰囲気に感激しつつ、前座で3曲(メイプル・リーフ、ロベルト・クレメンテ、PAブルース)を演奏しました。ダコタ・デイヴは特に「ロベルト・クレメンテ」のことをたいそう気に入ってくれた様子でした。


 [写真:打田十紀夫さんとダコタ・デイヴ・ハルの共演。]
 打田十紀夫さんは、相変わらず精力的に海外のギタリストを来日招聘して、世界レベルのギター音楽を楽しむ場を作ってくれています。本当に素晴らしいことです。

 私は、思えば20年ほど前、その打田さんに誘われて、都内で行われた生前のデイヴ・ヴァン・ロンクのギターセミナーに参加したことがあります。この日のライブは、あの日のことを思い起こさせるような、不思議な繋がりとロマンチシズムに満ち溢れていました。

 ダコタ・デイヴの演奏は、本当にあの時のデイヴ・ヴァン・ロンクのプレイとダブって聞こえて、私は不覚にもホロッと来てしまいました。

 今回、打田さんの暖かいご配慮により、ダコタ・デイヴと短いながら貴重な交流ができたことは、本当にうれしく名誉なことでした。打ち上げもなかなかじんわりと盛り上がり、貴重なお話も聞けて、有意義でした。改めまして、打田さん、治子さん、そしてTABのお手伝いとして死ぬほど重たいダコタ・デイヴのギターケース2台(笑)を根性で持ち運んでいた三木くんに、感謝したいと思います。

 

★ 3月7日(日)東京・国分寺 クラスタ(with 覆面シンガー)

 打田さんのおうちに泊めていただくのはずいぶんお久しぶりでした。
 気づいてみれば、まだ小学生だった息子さんが社会人として独立しましたし、月日が経つのは早いことを実感します。
 でも、打田さんご夫妻のやさしい笑顔は、全くあの頃のままなのです。

 さて、この日は、お昼から日本ラグタイムクラブ(JRC)のミーティングが新宿で開催されました。前回(9月23日)と同じ会場でしたが、私はiPhoneのナビに頼り切って歩いていたら、どうも見覚えのない場所を歩いている感じで、久しぶりに迷ってしまいました。後で調べてみると、全然関係ない住所をコピー&ペーストで入れてしまったらしく(mixiのラグタイム・コミュでは、PC画面でないと快適に見られない地図情報しかなく、iPhoneが役に立ちませんでした...)、このツールを持っていても迷うことがあるということを勉強いたしました。


 [写真:日本ラグタイムクラブのミーティングの模様。]
 それでもどうにかこうにかたどり着いて、皆さんとの交流を楽しみました。今年、オムニバスCD第三弾を制作するためのご相談もさせていただきました。

 久しぶりにアレェクスェイご夫妻にお会いできたり、またまた楽しい会合になったのでした。


 [写真:ツアー前に私が撮った新覆面シンガーの変身ポーズ。]
 会合がお開きになると、私はまたまた急いで南千住へ行ってホテルにチェックイン、そして休む間もなく国分寺へ。
 このツアー、最初の三日間がこのように、重たい荷物を抱えて移動で行ったりきたりの忙しさ。日程や予定の関係であたふたしてしまったのは、反省材料のひとつでした。

 あいにくの雨の中、しかしツアー前に送っていただいた戦うオヤジの応援団のギター用レインコートがどれだけ役に立ったことか。本当にありがたいです。

 さて、クラスタ恒例の覆面シンガーですが...。今回はこんな感じ。

■ 覆面制作記

 そもそも、私は覆面シンガーからずっと新しい覆面をおねだりされていて、いつもは時間がないから断っていたのですが、ツアー前の土壇場で予定が1日空いたので、しぶしぶ制作することにしました。覆面くらい、ダイソー辺りでパーティーグッズとして売っているので、そういうのを買えばいいのに、と思われる向きもあるでしょう。しかし私の信条として、覆面は手作りのものでなければならない、そしてキャラクターグッズ(たとえばスパイダーマンのお面など)は厳禁という決まりがあります。

 今までの覆面シンガーは、全て私の手作りの覆面を愛用してきました。
 パンダ覆面...ビーチボールをくりぬいて制作。
 アメリカン仮面...ミッキーマウスの絵が入ったひょろ長い浮き輪の一部を切って制作。
 セブンイレブン仮面...セブンイレブンの買い物袋から制作。

 今回もいろいろ考えて、小樽の長崎屋などにも行って探しましたが、いい素材がありません。しかし、ふとコンビニに寄ると、キャラメルコーンの袋が可愛かったため、次はキャラメルコーン仮面にしようということになりました。

【必要なもの】キャラメルコーン2袋/ガムテープ

 中身を出して洗剤で洗って干し、それから2枚を筒状にあわせてかぶり、ガムテープで仮止めします。何度かやって頭の位置を合わせ、本止めします。次に、覆面くんに一度そのままかぶってもらって目と口の位置を確認し、ナイフで余裕を持って切り抜きます。メガネの上のフレームが目の穴に引っかかるらしいのですが、気合で戻してもらいます。そうして、やっと覆面くんにかぶっていただく覆面が完成したのです。
 ちなみに、キャラメルコーンの中身は、ツアー直前に一気に食べてしまい、少しゲップが出ました(笑)。


 [写真:新覆面シンガー、キャラメルコーン仮面。]
 それにしても、国分寺・クラスタの田中さんは、覆面くんに優しい言葉を掛けすぎ。おかげで、こんなに増長してしまいました。

 もちろん歌う「PAブルース」。
 この辺りで、覆面くんは私と同じ服を着てステージに出るのはやめた方がいいという事に気づくべきでした(笑)。


 [写真:別人・浜田隆史。顔がうまく写っている写真は珍しい。]
 私といえば、完全ソロで、ラグタイムから歌モノまで、心置きなくやりたい曲が演奏できて、いいライブになったと思います。
 また機会があればよろしくお願いします!

 終演後、またまたFさんに南千住までお送りいただき、いつも本当にお世話になっております。車から見る東京の街が、本当に美しく見えました。

 

★ 3月8日(月)休日[ギターとパソコンを購入]

 このツアー唯一の休日、お昼から御茶ノ水でギター屋さん巡りをしました。
 以前から行きたかった国産ギターマニアには有名な「ザ・ドリーム」に行って、店長さんとの語らいを楽しみました。
 その後もいろんなお店に行って、久しぶりに御茶ノ水の雰囲気を味わって来ました。
 思えば、就職活動の時から御茶ノ水にはいろいろ思い出があり、楽器屋さん巡りをしているだけでその頃の思い出がよみがえってきます。

 なんと! 私は某ギターショップでギターを買ってしまいました!
 特に買うつもりは無く、人生勉強のつもりでいろんなお店を回りましたが、一番最後に回ろうとしたお店の入り口に、ジャンク品3000円で売られているギターがありました。ヘッドのロゴは消されていました。しかし、何か雰囲気に威厳のようなものを感じたので、よくよく見ると内部に「made by yamaki」の文字が。かつての国産ギターの名器で、今は無きヤマキのモデルに違いありません。ピックアップの改造跡などがあり、美品とも言いづらいですが、弾いてみると弦高も低く(むしろ低すぎなのでサドルを高くしなければいけません)、ジャンクと呼ぶにはあまりにかわいそうでした。



 [写真:後に撮った内部写真。わかりにくいところに印字されています。]

 しかも、どうも音に迫力と艶があると思ったら、「185」のスタンプを見つけました。ネックブロックの梁型、寄木細工や貝の装飾、そして音から判断しても「(F-)185」(約30年前の当時で85000円の高級ギター)に間違いないと思います。これは、ハカランダ系を除けば、当時のヤマキの最高機種といっても過言ではありません。

 まさかこんな出会いがあろうとは。私は(お店の人がこのギターの正体に気づく前に)速攻で買ってしまいました。残念ながら調整する時間が無く、またツアー中の荷物にはできないので、ツアーが終わるころに小樽に送っていただく事にしました。

 「しょうがない、ハードケースくらいは買ってあげよう」と思って頼むと、なんとハードケースつきで3000円とのこと。もう開いた口がふさがらない状態でした(笑)。送料は2000円なので、計5000円也。素晴らしい買い物でした。


 [写真:ネットブックPC。旅先のネット利用にとても便利です。]
 さて、続いては秋葉原に行って、ネットブックを物色。Nemさんの持っていたネットブックがうらやましくて、それに近い機械を見つけましたが、やや画面が小さいのが気になりました。そこで予算をもう少し上げて検討すると、写真のネットブック「lenovo S10e」が中古で25000円ほどで売られていたため、少し悩んだ挙句にやはり購入。

 iPhoneは、確かに移動中は便利ですが、ホテルでじっくり日記を書くには、入力も閲覧も相当大変です。さらに外部入力ができないので、新デジカメで撮った写真も取り込めません。しかし、このネットブックがあれば、空き時間のいろんな情報のやり取りやSDカードのデータ吸い上げ、移動先での楽譜制作などにも活用できそうです。

 〆て30000円で、国産ギターの名器と、便利で性能のいいネットブックを手に入れてしまい、いい気分転換にもなり、信じられないくらい有意義な休日になったのでした。 

 

★ 3月9日(火)東京・荻窪 ルースター(堀尾和孝ライブのゲストとして)

 前日は天気が何とかもっていましたが、この日からまた悪天候。しかも、かなり寒い一日でした。
 なんとリハ前には、3月の東京なのに雪まで降ってきてしまい、まだまだ春は遠いことを実感しました。
 しかし、この日は2年ぶりの共演となるギター・エンターテナー、堀尾和孝さんの激ホットライブが控えていたのでした。

 リハのあと、やはり宴会(笑)。
 ちょっと飲むというレベルではなく、まごさんやSSさんも加わって、さながら打ち上げ状態でした。


 [写真(by まごさん):堀尾さんとKEIさん。]
 荻窪・ルースターは、ブルースマン御用達の有名なお店。私もお邪魔するのを楽しみにしていましたが、噂にたがわず本格的なライブハウスで、しかもリラックスして音楽を楽しめる場所でした。

 堀尾さんのライブで共演している歌手のKEIさんは、2/24の小樽・一匹長屋でのソロライブにお客さんとしてお越しいただき、ここで再びお会いできました。


 [写真(by まごさん):浜田隆史。]
 私は前半と後半にゲスト演奏して、あとは久しぶりの堀尾さんの演奏を楽しんだのでした。

 堀尾さんは、新規導入されたメイトンで、縦横無尽に弾きまくり、まさにパワーアップした酔弦でした。KEIさんとのユニットもすばらしい。バラードの曲では思わず泣きそうになりました。


 [写真(by まごさん):もはや酔っ払いの集団(?)。]
 最後は、なんと私の「PAブルース」をみんなで大合唱したり(たいしたことないコミックソングなのに、大げさになってしまいました[笑])、定番の「ジャンバラヤ」で締めくくったのでした。

 ものすごく寒く、雪まで降る悪天候の中、お越しいただいたお客様たちに激・感謝したいと思います!
 堀尾さんとご一緒させていただくと、何をやっても本当に楽しいです。ぜひ、また何かの機会に一緒にやりましょう!

 

★ 3月10日(水)東京・西荻窪 サンジャック(with 一卓嗣)

 まだ寒さが残るものの、天気は上向き加減。
 昨日は、西荻窪にて、昔からのギター仲間・一卓嗣くんとのジョイント・ライブでした。
 今だから言いますが、アコースティック・ギタリストの岡崎倫典さんもご来場されて、大変有意義なライブとなりました!


 [写真:横山ギターを弾くアラブくん。]
 オープニングを務めたアラブくんのギターもよかった!

 本当はドラマーなんだそうですが、叙情的で決して奇をてらわないギターの響きには、彼の暖かい人柄が反映されているようで、とても好感が持てるのです。


 [写真:リハ中の一くん。左がラルビー、持っているのがカスガ12弦。]
 一卓嗣くんは、久しぶりに一番の愛器・ラルビーで演奏。

 さらに、カスガのシルバーメロートーン・12弦ギターというとんでもなくビザールなギターで、叙情的かつ不思議な響きを聞かせてくれました。前回のライブで初めて聴いた、ディレイを使ったインプロは、ますます完成度が高くなっていました。

 これでステージで裸足にならなければ、いい人なんですが...(笑)。


 [写真:カスガ(一)対マスター(浜田)、渋めの世界に突入!]
 私は、一くんと対照的に陽気なプレイ。歌ものやいろいろトーク(?)も交えて、楽しく演奏しました。

 それにしてもカスガがどうしても気になる...こんなおいしいギターを目の前にして、国産ギターマニアの私が手を出さないわけがありません。ついつい弾かせていただきました(笑)。

 最後は、一くんとブルースセッションで幕を閉じたのでした。
 お越しいただいた皆さん、どうもありがとうございました!

 

★ 3月11日(木)東京・小川町 カワセ楽器(インストア・ライブ)

 続いては、いつもお世話になっている東京の老舗ギター店、カワセ楽器でのインストア・ライブ。
 1995年以来、15年ぶりにカワセ楽器でのインストアライブ(一人では初めて)が実現できて、感慨無量の一日でした。


 [写真:感慨無量の浜田、マスターを弾く。]
 普段のライブではなかなか語りきれない、マスターOMの魅力や特徴、私の独自のチューニングであるオタルナイ・チューニングの奏法解説などを交えつつ、楽しいパフォーマンスになったと思います。

 マスターOMは、本当にお世辞抜きで、私の現在のメインギターとしてバリバリ弾いている頼れる相棒です。昔のマーチンコピーモデルと雰囲気は違いますが、野太くて存在感のある響き、そして脅威のコストパフォーマンス。まさに現代の名器です。

 もっと多くの人にこのギターに注目していただければと思います。


 [写真:このチューニングでよく弾くAb調とEb調の曲を弾き比べ。]
 ちょっと専門的な話になりつつ、適当なところでお茶を濁す。そのあたりの組み立ては、私としてはまだまだ慣れていないライブ形態だったので、今後の課題となっていくでしょう。

 お忙しい中、お越しいただいた皆さんに感謝いたします。

 

★ 3月12日(金)横浜・あっとぺっぷ (with Nem)

 この日は、フィンガースタイル・ギタリストのNemさんとの初競演ライブ。
 Nemさんとは、2008年の12/7に赤猫トムさんとジョイント・ライブをした際、初めてお会いしました。
 それ以来、その個性的でグルーヴィーなギタースタイルに心酔し、いつかジョイントしたいという話になっていたのでした。


 [写真:古き良き日本の商店街が、ず〜っと長く続く。]
 開場時間の1〜2時間前に行ってもお店が閉まっていたので、さてどうしようかと思っちゃいましたが、お店の周辺を探検すると、少し歩いて六角橋という町の商店街に行きました。

 ここの「ふれあい通り」という商店街が素晴らしくレトロで懐かしいアーケード街になっていて、今回ツアーで伺った都市の中でも、とびきり印象的な、生きている街の風景でした。


 [写真:Nemさん。左手のピアノはスタインウェイのアップライト。]
 あっとぺっぷは、やはりどこか懐かしい匂いのするジャズのお店ですが、今はジャンルを問わないライブが楽しめるお店です。

 大阪と和歌山で競演する益田さんや、しばらくお会いしていなかった知り合いが何人も見に来てくれたりして、とてもいい感じで盛り上がりました。

 やはりNemさんはすばらしい。メロディアスかつグルーブ感溢れるカッコイイ曲と、朴訥なトークのギャップがまた面白いのです。新アルバムも製作中だそうで、完成がとても楽しみです。


 [写真:終演後、絆を深めるギタリスト二人!]
 私も、アレェクスェイさんや、岩手のやなぎさんなど、自分と縁のあるミュージシャンも出演経験のあるお店で、いろんな繋がりを感じながら、気持ちよく演奏させていただきました。

 帰りは打ち上げが盛り上がりすぎて終電を逃し、なんとNemさんのお車に便乗させていただき、真夜中の横浜−東京の都会的ドライブを楽しんだのでした!

 

★ 3月13日(土)東京・カフェ・アンサンブル(オムニバスライブに参加)

 朝は寝不足...特にこの日はひどい寝不足でした。
 なぜかというと、南千住の安ホテルの隣の部屋がうるさくて、ほとんど眠れなかったのでした。
 安ホテルは外国人の方が多く、中には普通のホテルの感覚で騒いだりする人もいるので、注意が必要です。
 どうやらその人は、パソコンで電話できる「スカイプ」で、普通にしゃべっていたようです。
 トホホ〜、時差も考えてくれよ...。

 さて、気を取り直して、この日は、安田守彦さんのプロデュースによるオムニバスCD「アコースティック・ブレス」シリーズでのご縁がきっかけとなって繋がった、4組のミュージシャンのオムニバス・ライブ。やっと暖かくなった都内の会場で、満員御礼の中、滞りなく行われました。

 トップバッターは私(浜田隆史)。

 たくさんの人に囲まれると、眠気なんて遠くの彼方に吹っ飛んでしまい、目の覚めるような会心のパフォーマンスになりました。ここでも歌う「PAブルース」(笑)。

 ラグタイム・ギターの北村昌陽さん

 久しぶりに北村さんのギターを聞きましたが、やっぱり素晴らしい!ぜひラグタイム・ギターのCDを作っていただきたい。

 ブルースユニットの高山千香夫さん+工藤美穂さん(私の座っている席がステージの後ろでしたから、いい写真が撮れなくてすみません)

 久しぶりの共演とは思えない、見事なコンビネーション。気持ちいいくらいスカッとブルースしていて、会場のボルテージがさらに上がりました!

 そしてアメリカから里帰りツアー中のトシ鬼塚さん

 ループを使った超絶インプロというテクニックも去ることながら、何よりも海外の厳しい環境で着実に培われた熱い魂を感じました。実にエモーショナルな音楽で、心から感動しました!

 4組それぞれの特色が出ていて、素晴らしく充実したライブでした!


 [写真:石井さんのページから引用しました。左はmasakiμさん。]
 最後に、ちょっとだけ私と鬼塚さんでセッションさせていただきました。イナズマのようにハイテクニックを繰り出す鬼塚さんに私が勝っているところは、足の短さくらいでした(笑)。いやあ、ホント、鬼塚さんはすごいギタリストです!

 終演後の打ち上げも楽しく盛り上がり、これで関東方面の予定がすべて終了したのでした。

 この素晴らしきギター仲間たちに、改めて感謝と熱いエールを送りたいと思います。
 みんな、これからもがんばろう!

 

★ 3月14日(日)甲府・ハーパーズミル (with Nem)

 再びNemさんとのジョイント・ライブの日。
 Nemさんと待ち合わせて、お車で一路甲府へ! また便乗させていただき、本当にありがたい旅でした。


 [写真左:ほうとうとNemさん。右:普通に買える瓶コーラ自販機。]
 Nemさんのお導きで、甲州名物・ほうとうと言うものを初めて食し、おなかもいっぱい。実際、ものすごいボリュームで、まるで大盛りのきりたんぽ鍋でも食べているかのような満腹感でした。

 さらに果樹園を抜けて山の上にある「ほったらかし温泉」で、富士山を見ながら露天風呂という、素晴らしいこともできました。泉質も眺めも最高でした(写真撮影はダメ[笑])。これは、武田信玄公のお導きでしょうか。

 その温泉を出たところにある休憩所に、コカコーラの瓶の自動販売機もあって、すごく懐かしかったです。


 [写真:Nemさん。上に掛かっているのは坂田さん製作のギター。]
 さらに、ハーパーズ・ミルのマスターでギタービルダーでもある(さらにシンガーソングライターでもある!)坂田ひさしさんのギターを弾かせていただき、国産ギターマニアの至福の時間を味わいました。

 特に、サイド・バックにブラックウッドを使った試奏用ギターは、実に私好みの深くて太い音が出ていて、素晴らしいの一言でした。

 ライブもいい感じで盛り上がりました。
 このお店の常連でもあるNemさん、コールクラークによるグルーブ感溢れるギターソロと大人の雰囲気で、会場を沸かせました。


 [写真:浜田隆史。]
 私の地元のライブハウス・一匹長屋に天井の形が似ていて、実にいい反響を生んでいて、ホームグラウンドのように演奏しやすい、アコースティックな場所でした。

 最後はNemさんとデュエットで例の「PAブルース」を歌い、コーラスがばっちり決まりました!

 Nemさんや坂田さんをはじめ、お世話になった方達に御礼申し上げます。

 

★ 3月15日(月)名古屋・ハートビートカフェ (with 竹内いちろ)

 では恒例の旅ネタ。

 前日泊まった甲府の安ホテルは、これまた絵に描いたように安そうなホテル(笑)。民宿のオバチャンみたいな人がキーを渡してくれて、「真夜中は鍵が閉まるのでこれで開けて」というありがちなパターンでした。
 ボロでも静かなホテルだったので、ぐっすり眠れたかと思いきや、名古屋行きの高速バスがダイヤの関係で朝7時台の便しかなく、何と朝6時起き。さすがに目をこすりながらの移動となりました。まあ、早起きは三文の得というのは旅の基本ですから、このくらいの苦労は厭いません。


 [写真:甲府駅前、信玄公の銅像。ズーム撮影。]
 さて、甲府駅前には武田信玄公の銅像があるという昨日のNemさん情報も、新デジカメでしっかりチェックしておきました。

 一度高速バスに乗ってしまえば、あとはこっちのもの。とても早い時間に名古屋駅に着きましたが、あいにくの雨だし、名古屋の安ホテルのチェックインは4時からだし、仕方ないので時間つぶしと寝不足の体を休めるために、ネットカフェに入りました。

 一週間前には東京でネットブックを買ったんですが...一体何ムダなことやってるんだか。


 [写真:大屋ギターを弾く竹内いちろさん。]
 ネットカフェで思わずウトウトとしてしまい、いちろさんから良い時間にケータイ電話が来なければ、遅刻してしまったかもしれません。

 初めてのお店「ハートビートカフェ」で、久しぶりに竹内いちろさんとのジョイントライブ。あいにくの激しい雨の中でしたが(今回のツアーは天気の悪い日が多い〜)、お店のご夫婦の優しい笑顔に癒されつつ、完全生音の素晴らしいライブになりました。

 いちろさんは、私と最後に共演したあとに導入した大屋ギター(12フレットジョイント)で、とても繊細な音を奏でていました。


 [写真:マスターを弾く浜田。ありのままの生音演奏。]
 久しぶりに聞いたいちろさんの素晴らしいギター音楽に刺激を受けつつ、私も楽しく演奏させていただきました。

 歌モノが受ける場所は、ライブ全体も盛り上がるものです。新・旧・歌・インスト・適度に織り交ぜながら、あっという間に時間が過ぎてしまいました。


 [写真:竹内いちろさんと浜田の共演。]
 そして最後はやっぱりやっちゃった「PAブルース」のセッション。いちろさんならではの心憎いフレーズが連発! 楽しく歌わせていただきました。生前、私たちと浅からぬお付き合いのあったノダゴローさんがもし生きていたら、このセッションを見て笑ってくれたでしょうか。

 終演後、終電ギリギリまで打ち上げを楽しみ、いちろさんとのつかの間の再会と別れを惜しんだのでした。喜びも悲しみもギャラも(?)全部半分コの、かけがえの無いギター仲間です。
 また機会があれば、ぜひ一緒にやりましょう!

 

★ 3月16日(火)大阪・サードストーン (with 益田 洋)

 名古屋から大阪へ行く交通手段は、もはや説明不要かもしれないくらい同じ(近鉄アーバンライナー)です。
 どこかの駅で人身事故があった影響で多少遅れましたが、それでもかなりスムーズに着くことができました。

 ところが、あまり早く着きすぎて、リハまでの時間を潰せません。幸いにもこの日は晴れだったので、どこか外でギターの練習をしたくて、今日の会場となる「サードストーン」の近辺でiPhoneのMAP検索をしたら、近くに大きな公園があるという情報をつかみました。何とか無事に着き、そこで2時間くらい思う存分ギターを練習することができました。外でギターを弾くというのは、投げ銭活動でなくても、気持ちがいいものです。
 それにしても、いやあ、やっぱりすごいぞ、iPhone!


 [写真:ステージ用ギターのカンプスでリハをする益田洋さん。]
 この日は、また久しぶりに益田洋さんとのジョイントライブ。 晴れたのに意外に寒い一日でしたが、予想以上に多くの方たちにご覧いただき、感激でした。

 一度リハが終わって、益田さんが郵便局に用事があるというので、ご一緒したら、これがまた、遠いの何の(笑)。帰りが間に合わないかもと思いましたが、開演ギリギリ3分前くらいに何とか戻る事ができて、すぐトップバッターの私の登場となりました。

 ほら、iPhoneの道案内、結構役に立ったでしょ!


 [写真:ライブをやれる喜びと共に肌がツヤツヤしてくる浜田。]
 サードストーンに出させていただいたのは2回目ですが、1回目のときに共演したよーせーくんもお客様として見に来てくれました。

 いや〜、やっぱりライブって、本当にいいものですね。


 [写真:二人の漫才的にかみ合わないトークが好評!かも。]
 すでに何度も共演させていただいている益田さんのギター、ますます完成度が高くなり、いろいろなジャンルの曲を繊細に奏でていました。
 何度聞いても、ジャニス・イアンの「ウィル・ユー・ダンス」は、曲もアレンジも最高の名曲です。

 恒例の二人のアンコール・セッション、最後は「フレイト・トレイン」「メイプル・リーフ」で共演しました。

 さあ、いよいよ次のライブでツアーが締めくくられます。

 

★ 3月17日(水)和歌山・ラグタイム (with 益田 洋) NEW!!

 益田さんの所で一泊お世話になり(私のイビキがうるさかったようで、すみません!花粉症かなあ)、その後電車で、私にとって初めてとなる和歌山へ向かいました。


 [写真左:和歌山ラーメン(晩)。右:和歌山ラーメン(真夜中)。]

 [シンプルなメニュー。中華そば、さば寿し、そしてゆで卵のみ。]
 噂の和歌山ラーメン(中華そば)も、途中ライブをはさんで、晩と締めの2回食べられて、その独特の味を堪能しました。

 おそらく魚介類の出汁の効いた醤油系スープは、風味豊かで、しかもくどくありません。昔風のどこか懐かしいその味は、ご年配の方でもあっさり食べられるのではないかと思います。

 

 なぜか、標準状態でテーブルにサバ寿司とゆで卵が置いてあるところがユニークでした。
 ラーメンとサバ寿司...北海道人にとってはほぼありえないくらい意外な取り合わせでしたが、不思議なことにしっかりマッチしていました。


 [写真:益田さん。]
 益田さんの高校時代のお友達にお世話になって、この日のライブもいい雰囲気で盛り上がりました。本当にありがたいことです。

 前日もそうでしたが、益田さんのギターには、そんな絆を大切にする、人の心を暖かくするようなやさしい響きを感じました。


 [写真:浜田隆史。]
 

 お店の名前は「ラグタイム」なのですが、特にクラシック・ラグから付けられた名というわけではないらしく、バンドを含むいろんなライブをやっているライブハウスでした。

 私は、あえてスコット・ジョプリンのラグタイムを多めにして、ラグタイムの解説を織り交ぜつつ、またまた楽しく演奏させていただきました。


 [写真:浜田と益田さん、乾杯の図。]
 最後に、恒例のセッションで締めて、記念すべき和歌山での初ライブが無事終了したのでした。

 ライブ終演後は、歩いてすぐのところにある温泉入浴施設に入って長旅の疲れを癒し、さらに前述のラーメンを食して、これ以上ないほどの大団円となったのでした。

 益田さん、そしてお世話になった方々に、心から感謝したいと思います。

 

★ 3月18日(木)小樽へ帰還 NEW!!


 [写真:北海道の地平線に落ちようとしている夕日。]
 翌日は、和歌山から関西空港へ。意外と近くて、時間がかなり余ってしまい、空港ターミナルで数時間過ごすことになったのですが、そこで初めてネットブックが役に立ちました。空港の施設として、LAN対応のパソコン用デスクがあったので、楽に時間つぶしができたのです。

 飛行機から新デジカメで写真を何枚か撮りましたが、なかなか写りが美しくて感動しました。

 こうして、私は無事に北海道・小樽に戻ってきたのでした。(やっぱり寒く、戻る頃には雪が降っていました...)

長いツアーでしたが、いろいろな人にお世話になって、なんとか乗り切る事ができました。
本当にどうもありがとうございました!

次回のツアーは、まず8月中頃に、健さんとの東北〜関東ツアーが予定されています(近日告知予定)。
その後は、10月頃に自分のソロツアーを組んでいければと思っています。
また次回、どうぞよろしくお願いします。

(完)

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