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Tie The Ribbon Hard To Find(KONPEIカムパニー CD-018、2005年)

1. Musical Priest / Februaly Reel/2. Skye Boat Song/3. Imelda Roland's / Master Crowley's/4. Coleraine / Old Man Dillon / The Reverend Brothers/5. Na Scobkach Mand Jurie [邦題・満州の丘に立ちて]/6. The Home Ruler / Kitty's Wedding/7. De Saint Paul A Terrebonne/8. O'Carolan's Cup/9. Knocknagow/10. Maggie From Bundoran/11. Coilsfield House/12. Aku Waltz/13. The Last Chance / Jim Keefe's /Billy Mahony's/14. Tie the Ribbons / Cup of Tea /Sporting Paddy

 何と美しい音世界でしょうか。札幌を拠点に活動するハンマーダルシマーを中心にしたケルティック・アンサンブル、Hard To Find の最新作は、今も昔も変わらずとめどなく溢れてくる岩清水を思わせる、実に自然で清涼なサウンドです。

 一聴して、取り上げている曲の傾向は、今まで数多く発表されてきたアルバムと大きくは違っていませんし、ダルシマー、フィドル、ギター、ボーランなどの編成も同様。ゲストもなく、強いて言えば録音方法に若干の工夫があった位のようです。しかし、だからこそ、全編に渡ってここまで落ち着いた、高度に自然体を貫いた音楽になったのでしょう。

 言い方は奇妙かも知れませんが、演奏しているのは確かに Hard To Find なのに、むしろ音楽という一種の精霊が Hard To Find を選んで彼らに憑依したかのような印象を私は持ちました。音楽の達人としての技術的な円熟はもちろんですが、遠い昔から伝承されて今日まで続く大いなる音楽の海に、心からその身を捧げた人たちだからこそ、この境地に至ったのではないかと思います。

 このアルバムを聴いていると、私もその身を音楽の大海原に委ねて、心からリラックスできるのです。

 

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