終わりに

 本業であるギタリストとしての練習の時間を割いてまで、私はこの本の執筆に入れ込んできたのだが、改めて読み返してみると何とも気恥ずかしかったり、どうにも陳腐だったり、(これが一番こたえるが)笑えなかったり、お偉いさんのご機嫌を損ねないものかと冷や冷やだったりする。まあ、他の某作家や某所の某氏に比べて、特に毒舌というわけでもないと思うので、文字通り笑って許していただきたい。
 また、これが契機となって「アイツに関わると本のネタにされそうだから、近寄るな」などと言われることがないように願っている。まあ、言われたら言われたで、またネタにするまでだが。

 今回はたまたま音楽がらみの本になったが、どんなジャンルであれ、人生は面白いネタの宝庫なのである。スットコドッコイなのはミュージシャンだけではない。その意味では、誰かのためのスットコドッコイ辞典は無数に作れるはずだ。そして、仮に音楽の分野に限って見ても、まだまだいろんなネタを書き切れていないし、実際いっぱい見落としている。
 人生はどこを見てもネタだらけ。文字にするか曲にするかの違いである。どんな時にでも、私は楽しい物の見方を忘れないようにしたい。

 最後になったが、電子出版本執筆という私にとって新しいジャンルのお誘いをいただいた「森の休日社」と、これを読んでくれた読者の皆さんに感謝の意を表したい。

2004年 早春
浜田 隆史

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