♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯         オタルナイ・レコード提供          浜田隆史の音楽情報誌          『ライブ・ラギング』            <VOL.3>         (2003年3月12日発行) ♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯  浜田隆史:  北海道小樽市を拠点に活動している、ラグタイム・ギタリスト。  自主制作CDを多数発表している他、1999年に「TAB Guitar School」から 『クライマックス・ラグ』のCDと楽譜集を発表、ラグタイム・ギターの第一人者と して評価されました。多数のオリジナル曲の他、スコット・ジョプリンなどのピアノ ・ラグをギターにアレンジしたものが十八番です。 ====================================================================== ■ はじめに  このメールマガジンは、「Yahoo! eグループ」またはBCCで配信されています。 今まで電子メールで交流のあった方にお送りしていますが、もし不要な方は、お手数 ですがこのままご返信ください。次回からは配信されません。  私は、3月下旬に「春の本州ツアー」、4月中頃に九州を含めた「ツアー2」を行 います。合計で全国十数カ所を巡る、私としては過去最大のツアーになります。近隣 のみなさま、ご支援のほど、よろしくお願いいたします。 ====================================================================== ■ 気になる音楽情報 A  最近、私の知り合いであるギタリストたちが、立て続けに新作CDを発表しています。それぞれが実力派のギタリストで、私は大いにインスパイアされました。好きなCDコーナーとかぶりますが、まずこちらからご紹介します。 ◎『μU dimentions』/masakiμ(2003、guitar village GV-002220)  岡山の masakiμ(ミュー)さんは、過去オムニバスCD『Acoustic Breath』3シリーズに参加されています。おそらく世界にもほとんど例がないであろう、ユニークなパーシャルカポの使用法とともに、独自の音世界を追求されています。  このアルバムはソロ二作目で、そのハイレベルなフィンガースタイル・ギターを十分堪能できます。「六弦の響絵師 異象の領域を窺う」(オビより)の言葉通り、私には絶対発想できないような微細な表現に驚きました。新しい音世界を追求する精神には、このアメリカン・フィンガースタイル全盛の時代、今のギタリストにはあまり見られない東洋的な視点も感じました。またアルバム全体を通した力強さと、完成度の高さは特筆すべきです。  同じギタリストとして、私は心から敬服します。 http://www.geocities.co.jp/MusicStar/1200/ ◎『Perfect World』/城 直樹(2003、sign-pole records SPR-1001)  以前は千葉、現在は福岡を拠点に活躍する、若きフィンガースタイル・ギタリスト、城 直樹くんの初CDアルバムです。以前から個人的に楽しみでしたが、ついに発表されて、私も感無量です。  まだ二十代そこそこなのに、録音も含めて「perfect」で、驚嘆すべきテクニックと、渋く思索的な曲想がマッチしています。まさに新世代のみずみずしいアルバムです。マイケル・ヘッジスの影響と真正面から向き合って昇華し、さらに別の次元へ向かおうとする、彼の誠実な人柄が伺えます。  さらに、パソコン対応で映像特典も付いています。このムービーがまたかっこよくて、これ以上ないと言うくらい豪華な作りになっています。  ついにCDデビューしたギターの若武者に、このまま突き進んでいってほしいです。 http://www.naoki-jo.com  4月のライブツアーでは、この優れたギタリストたちと共演できることを光栄に思います。 ====================================================================== ■ 好きなアルバム B  自分のホームページでは「好きなCD」の更新が止まっていますが、ここで自分の好きになったアルバムを幅広くご紹介したいと思います。 ◎ ベリーバトゥン/ジェリーフィッシュ(1990) [東芝EMI バージン VJCP-28175]  だんだんロック特集になってきそうなこのコーナーですが、もともとラグタイム以前から聞いていたジャンルなので、私にとってはそんなに変なことではありません。  今回は、気が付いたらついつい聴いてしまっているという、このバンドを取り上げてみます。  アメリカはサンフランシスコ出身のロック・バンド「ジェリーフィッシュ」は、1990年にデビュー。ビートルズやXTCの再来として日本ではずいぶん注目されましたが、結局2作目『こぼれたミルクに泣かないで』(1993)発表後、なぜか解散してしまいました。この凝りに凝った2作目の方が商業的には成功したようですが、私はこの全然売れなかったらしいデビューアルバムの方が好きなのです。  また洋楽ロックを聴き始めた頃の、ビートルズ、クイーン、ビーチ・ボーイズといった名バンドのテイストがそこかしこにちりばめられていて、しかも相当センスのいいポップ感覚、私は今聴いても感心します。  音楽的中心は、アンディー・スターマー(ds, vo)とロジャー・マニング(g, kb, vo)の二人で、60〜70年代のロック全盛期を彷彿とさせる音作りです。特にコーラス・ワークは絶品。リンゴ・スターやブライアン・ウィルソンとの交流もあり、また解散後、アンディー・スターマーは日本の奥田民夫と共作もしています。  今でこそ、ビートルズ感覚は音素材の切り張りでお手軽に、と言う音楽業界の流れがあり、いわば調味料の一つになり下がってしまっていますが、シンプルなバンド・サウンドで、まだ若いアメリカのバンドがいち早くそれを実現していたのは注目すべき事だと思います。そう、どう聴いてもアメリカ的でないのがおもしろいのです。ギターの甘い音程などにも「若さ」を感じるのが、また味になっています。  本家イギリスのメジャー所、例えばオアシスなどにもこうした「ビートルズ感覚」が感じられますが、こちらの方がポップミュージックとしてはよく消化されていて、徹底的なマニアックさを感じるので、私は好みなのです。  たぶん、好きな音楽へのオマージュが、商業的なものにとらわれることもなく素直に出ている所が、今でも私の愛聴盤になっている理由なのでしょう。  よく、昔のロックに似たアレンジの音楽を聴かされると、「二番煎じじゃん」と即断してまともに聴かない人もいますが、それは実にもったいないことだと思います。すべての音楽は、そもそも長い長いスパンで続いている伝言ゲームであり、いわば二番、三番煎じ。お茶だとたとえが悪いので、日々継ぎ足して熟成していくラーメンスープと言えば近づくでしょうか。ビートルズだって、最初はプレスリーやラリー・ウィリアムスの二番煎じだったとも言えるでしょう。  ジェリーフィッシュの来日公演を見に行くことができなかったのは、今でも残念です。 ====================================================================== ■ 全く音楽と関係ない話題 A  ホームページでも書いていますが、現在、アイヌ語絵本『ウパシクマ』の作者・片山龍峯さんと中本ムツ子さんが取り組んでいる新刊の入力・校正作業に入っています。アイヌ文学者・知里幸恵さんが唯一残した不朽の名著『アイヌ神謡集』の解説と、実際のカムイユカラ(神謡)の復元という、とても意義のある企画で、微力ながらそのお手伝いができることを光栄に思います。  しかし、制作日程があいにく3・4月のツアーとモロにぶつかっているため、なかなか時間がとれずに苦労しています。先日、中古のノートパソコンを購入し、ツアーの空き日程を利用しての作業を計画しています。  このノートパソコン、スペックはk6/2の400MHz、メモリ64MB、ハードディスク4.3GB、USB端子付き、Windows Meインストール済みと、昔のパソコンにしてはよい部類で、某中古店で何と4万円で購入。実は録音にも使おうと思っていたのですが、さすがにいい音で録ろうとすると地味に音飛びがするので、断念しました。録音用には、別にポータブルのDATを買う予定です。  このパソコンで、ツアー中もメールや掲示板などのチェックができる見込みなので、ご用の方はお気軽にメールをお送り下さい。 ====================================================================== ■ライブ情報など  3月の「春の本州ツアー」一覧です。ご都合のよろしい方は、是非私のライブを楽しんでください。 ★ 3月20日(木) 19:30〜  レストランでの「満月ライブ」  神奈川県川崎市 登戸・アリエルダイナー  【出演】浜田隆史(g)  【料金】1,000円+オーダー  【問合先】http://www.arieldiner.com/  【一言】初めてのオーガニック・レストランで演奏いたします。 ★ 3月21日(金、祝) 19:30〜  東京 国分寺・クラスタ  【出演】浜田隆史(g)/新間英雄(g)  【料金】2,000円+オーダー  【問合先】http://www.classta.com/  【一言】私のラグタイムの師である新間英雄さんが特別ゲスト。 ★ 3月22日(土) 開場14:00、開演14:30  千葉県船橋市 喫茶アンダンテ  【出演】浜田隆史(g)/一 卓嗣(g)  【料金】前売2,000円、当日2,500円(定員20名)  【場所の問合先】http://www003.upp.so-net.ne.jp/andante/  【問合先】(浜田)otarunay@yahoo.co.jp  【一言】一くんの素晴らしい叙情的なギター・ソロ、期待大! ★ 3月23日(日) 開場19:00、開演19:30  「〜風の歌とラグタイム・ダンス〜 アコースティック・ギターの響き」  大阪・自由空間ミューラシア  【出演】浜田 隆史(g)/安田 守彦(g, harp-g etc.)  【料金】前売2,500円、当日2,800円(ワンドリンク付き)  【問合先】http://www.mmjp.or.jp/mulasia/  【一言】ハープ・ギター奏者の安田さんの美しい音楽、ギターファン必聴。 ★ 3月24日(月) 開演19:00時予定  滋賀・喫茶アルハンブラ  【出演】浜田隆史(g)  【料金】予約2,400円、当日2,900円(1ドリンク・茶菓子付き)  【問合先】http://alhambra.fc2web.com/    浜田(0134-24-9620)/アルハンブラ(077-567-4654)  【一言】滋賀県のコンサート喫茶で演奏します。 ★ 3月26日(水) 開場19:30、開演20:00  名古屋・Art & Music SPACE「源」  【出演】浜田隆史(g)/ニコライとニコラス(ウクレレ&バイオリン)  【料金】2,500円  【問合先】http://live-gen.musical.to/  【一言】初登場となるお店「源」さんでやらせていただきます。 ★ 3月27日(木) 19:30〜  長野県飯田・「Folk & Blues ふぉの」  【出演】浜田隆史(g)/前澤勝典(g)  【料金】3,000円  【問合先】http://achipa.hp.infoseek.co.jp/ (TEL:0265-52-6459)  【一言】亀工房のギタリスト、前澤君と久しぶりのジョイント・ライブです。 ★ 3月28日(金) 開場18:00、開演19:30  東京 新宿・バックインタウン  【出演】打田十紀夫(g)/浜田隆史(g)  【料金】3,150円(税込み、オーダー別)  【問合先】http://www5d.biglobe.ne.jp/~bkintown/    TABギタースクール(Tel: 03-5350-3509)    tab@tab-guitar-school.co.jp  【一言】打田さんは最近、新作『Acoustic Delights』を発表。 ★ 3月29日(土) 開場19:00、開演19:30  栃木 宇都宮・ビッグアップル  【出演】浜田隆史(g)/小川倫生(g)  【料金】前売2,500円/当日2,800円(ワンドリンク付き)  【問合先】http://www.u-bigapple.com/index_j.html  【一言】スタイルの全く違う二人で、様々な世界が楽しめると思います。 ★ 3月30日(日) 開場14:30、開演15:00  神奈川県 海老名・Live & Bar シュガー  【出演】浜田 隆史(g)/AKI(g)/Sketch(g)  【料金】前売2,500円、当日3,000円(+ワンオーダー)  【問合先】http://www.planet.ne.jp/sugar/ (tel:046-235-1639)  【一言】アコースティック・ギター・ソロ、三人の変態! 4月のツアーなどは、日程だけ記します(詳しい情報は次回。今すぐ知りたい方はホームページへ)。 ★ 4月12日(土)岡山市 oldtime Picking Garage(with 昌己μ) ★ 4月13日(日)倉敷音楽舘(with 昌己μ) ★ 4月18日(金)路上ライブ ★ 4月19日(土)北九州・フォークビレッジ(with 城直樹) ★ 4月20日(日)福岡・ライブバーGENGEN(with 城直樹) ★ 4月21日(月)福岡・ハートビート(with 城直樹) ★ 4月27日(日)小樽・一匹長屋(with 打田十紀夫) ★ 4月28日(月)札幌・KRAPS HALL(with 打田十紀夫)  では、次号もご期待ください。 ====================================================================== 発行者:浜田隆史 〒047-0021 小樽市入船3-4-23 tel & fax : 0134-24-9620 e-mail:otarunay@yahoo.co.jp 「オタルナイ・レコードのホームページ」 http://www.geocities.jp/otarunay/ ======================================================================