♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯        オタルナイ・レコード提供         浜田隆史の音楽情報誌         『ライブ・ラギング』          <VOL.16>       (2005年1月10日発行) ♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯  浜田隆史:  北海道小樽市を拠点に活動しているラグタイム・ギタリスト。  自主制作CDを多数発表している他、1999年に「TAB Guitar School」から『クライマックス・ラグ』のCDと楽譜集を発表、ラグタイム・ギターの第一人者として評価されました。多数のオリジナル曲の他、スコット・ジョプリンなどのピアノ・ラグをギターにアレンジしたものが十八番です。 ======================================================= ■はじめに  冬まっただ中。皆さんいかがお過ごしでしょうか。昨年の11/28〜12/11は「秋〜冬の本州ツアー」でした。皆さんのおかげで盛況のうちに終了しました。改めまして感謝いたします。  このメールマガジンは、「Yahoo! eグループ」またはBCCで配信されています。今まで電子メールで交流のあった方にお送りしていますが、もし不要な方は、お手数ですがこのままご返信ください。次回からは配信されません。 ======================================================= ■ 近況報告 & 全く音楽と関係ない話題 (14)  秋〜冬の本州ツアーが終わってから、さあヒマになるから作曲でも楽譜制作でも...と思っていましたが、アイヌタイムズをはじめ、アイヌ語関連のお仕事が入って、なかなかヒマができない日々が続いています。  特に新年からは、とある口承文芸テープの聞き取りをしています。節がなく、ほとんど普通の話し言葉風に話す「ウウェペケレ」という昔話の聞き取りです。全く容赦ないスピードでどんどん話が進んでいきます。  人より少しはアイヌ語を勉強しているつもりの私でも、全神経を集中して解読しないとあらすじすらよくわからないのです。細かいところに至ってはもう四苦八苦。勉強を怠けていた自分を恥じ入るばかり。  アイヌ語が日本語と全く違う言葉であることは、私のホームページでも触れています。しかし、一言でも大事な言葉を聞き漏らすと(極端に言えば一音節聞き違えるだけでも)、途端に全体の意味が分からなくなる可能性がある点は、どんな言葉でも同じですし、ひょっとしたら言葉に限った話ではないかも知れません。音楽だって何だってそうかも。  私は今、改めて言葉の大切さ、一つ一つの音声の大切さに気づかされています。 ======================================================= ■ 気になる音楽情報 (16) ★マツケンサンバU  いや、その、別に気にならなくたって十分流行してしまいましたが、ご存じ「暴れん坊将軍」で有名な松平健さんの大ヒット曲です。  実はこれ、相当前の曲ということですが、私も注目したのも昨年よりちょっと前の話でした。三年前の大晦日、テレビ東京系列の紅白裏番組でやっていたマツケンサンバUを見たのです。その時の衝撃は、何とも言いようがありません。  あ、あの暴れん坊将軍がラテン? ラメラメ? アミーゴ?  ビックリして目が飛び出しそうになりました。  この衝撃は、私の書いた以下の回文にも残っています(回文の部屋に収録)。「いい国家でマツケンサンバの晩餐、ケツまでカッコイイ」  今年、実家で見ていたテレビも、マツケンサンバUの時だけは紅白を入れてもらいました。この曲、今でも大好きです。 ======================================================= ■ 好きなアルバム (16)  ここでは、私の好きなアルバムを幅広くご紹介したいと思います。 ◎ スマイル/ブライアン・ウィルソン(ワーナーミュージック・ジャパン WPCR11916、2004年)  この『スマイル』に関しては、私のホームページの「好きなCD」にすでに書きましたので、まずはそちらをご覧下さい。ここでは、同じ事を書くのもなんなので、「好きなCD」の記事と別に語りたいと思います。  このCD、11月に買ってから今まで、もう何度聴いたかわからないくらい聴いています。ツアー中でもこればかり聴き、完全にハマってしまいました。  ポップスと交響曲の合体を目指しているようなアレンジも、聴き手の予想をことごとく外すようなブライアン独特のメロディーの抑揚も素晴らしい。何度聴いても飽きが来ないし、音楽と詩的世界の両面で新しい感動があります。  疑いなく、私の人生体験の中でも大きな位置を占める作品になりました。同じくブライアン・ファンのギタリスト、小川倫生くんとも、これについてはいつか語り合ってみたいです。  私が昔買った海賊盤との聴き比べなど、かなりマニアックな興味も続いています。  例えば新しいスマイルの「Roll Plymouth Rock」という曲が、海賊盤では当初予定されていた「Do You Like Worms」や「Bicycle Rider」というタイトルだったり、どうにも散漫と思われた公式盤『スマイリー・スマイル』(1967)の「Wonderful」はスマイルと全くの別バージョンだったことなどなど。もし新スマイルが当初の完成形と同じものだとすれば、実は未完成にしても土台部分くらいは出来ていたという事が、海賊盤から読みとれます。  ちなみに、『スマイリー・スマイル』は、私が大学の頃?買った初めてのビーチボーイズのレコードですが、音が薄すぎる上に倦怠感があり、その後再びビーチボーイズの魅力に気づくまで少し長い時間を必要としました。  そして、今また、私の中でビーチボーイズの「マイブーム」も起きています。『スマイリー・スマイル』の次に発表されて不評だった『ワイルド・ハニー』(1967)、私は結構好きになってきたのです。ほとんどブライアン抜きで作られたアルバムですが、明らかに間に合わせで作られたと思われる前作より力強く、シンプルに楽しいロック・アルバムです。  ついでにブライアン関連をもう一枚。 ======================================================= ■ 好きなアルバム (17) ◎ ゲティン・イン・オーヴァー・マイ・ヘッド/ブライアン・ウィルソン(ワーナーミュージック・ジャパン WPCR-11886、2004年) 01.ハウ・クッド・ウィ・スティル・ビー・ダンシン/02.ソウル・サーチン/03.ユーヴ・タッチド・ミー/04.ゲティン・イン・オヴァー・マイ・ヘッド/05.シティ・ブルース/06.デザート・ドライヴ/07.フレンド・ライク・ユー/08.メイク・ア・ウィッシュ/09.レインボウ・アイズ/10.サタデー・モーニング・イン・ザ・シティ/11.フェアリー・テール/12.ドント・レット・ハー・ノウ・シーズ・アン・エンジェル/13.ザ・ワルツ  一時期はビーチボーイズのライブ会場にちょっと顔を出すだけでも一大事だったブライアンが、『スマイル』の復活だけでなく久しぶりの新作までひっさげて来日コンサート(今月;ちなみに私は行けません...)なんて、ファンには本当に夢のようです。本当にこの成り行きには、こっちまで嬉しくなってきます。  この新作は、スマイルの内省的(ある種変態的?)で荘厳な響きとは打って変わって、ロックンロールあり、ブルースあり、何と昔のビーチボーイズ風(?)あり、そして独特のバラードあり、得意のコーラスワークあり、実に明るい印象の会心作です。エルトン・ジョン、エリック・クラプトン、ポール・マッカートニーといった豪華ゲストも参加しています。当のブライアンが、実に楽しそうに歌っている様子が浮かんできます。  このアルバムに入っている曲も、発表までは紆余曲折があったらしいのですが、ブライアンのポップス職人としての面がここで久しぶりに発揮されていて、『スマイル』とは全く違った形で、暖かく心に残る響きが楽しめます。『スマイル』が難解そうだという人には、まずこちらをお勧めします。  以上、ブライアン特集でした。 ======================================================= ■ライブ情報など  1〜2月の間は、例年もあまりライブをやらないのですが、今年の冬は前述したような状況でちょっと音楽活動から遠ざかってしまいそうです。4月くらいから本格的にライブを復活させていけたらと思います。以下は数少ないライブの予定です。お見逃しなく。 ★ 1月20日(木)19:30〜 ミニミニライブ 札幌・Jack In The Box(北16東1)  【出演】浜田隆史&覆面シンガー  【料金】投げ銭 お問い合せ:tel: 011-741-3741(Jack In The Box)  今号は、フィンガースタイル・ギター関連の話題が全然なかったですね。  ではまた。 ======================================================= 発行者:浜田隆史 〒047-0021 小樽市入船2-12-5 tel & fax : 0134-24-9620 e-mail:otarunay@yahoo.co.jp 「オタルナイ・レコードのホームページ」 http://www.geocities.jp/otarunay/ =======================================================