♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯        オタルナイ・レコード提供         浜田隆史の音楽情報誌         『ライブ・ラギング』          <VOL.21>       (2005年8月28日発行) ♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯♯  浜田隆史:  北海道小樽市を拠点に活動しているラグタイム・ギタリスト。  自主制作CDを多数発表している他、1999年に「TAB Guitar School」から『クライマックス・ラグ』のCDと楽譜集を発表、ラグタイム・ギターの第一人者として評価されました。多数のオリジナル曲の他、スコット・ジョプリンなどのピアノ・ラグをギターにアレンジしたものが十八番です。 ======================================================= ■はじめに  不定期メールマガジン、また久しぶりの発行となりました。あの暑かった夏が、ウソのように涼しくなってきております。これから秋の行楽シーズン、私はまだまだ小樽運河での演奏が続きますが、そろそろ新作CDの準備にも取りかかっております。  このメールマガジンは、「Yahoo! eグループ」またはBCCで配信されています。今まで電子メールで交流のあった方にお送りしていますが、もし不要な方は、お手数ですがこのままご返信ください。次回からは配信されません。 ======================================================= ■ 新作アルバム制作状況 ★『Plays Roberto Clemente And Other Rags』(仮題);  『クライマックス・ラグ』(1999)以来の、ほぼクラシック・ラグのみのギター・アルバム。制作状況は、まだ選曲と練習の段階です。まず、今回のCDの根幹となる David Thomas Roberts の曲は、ご本人に計4曲の使用の許諾を頂きました。今回ぜひ収録したい Joseph Lamb の楽曲の著作権はお孫さんが持っていることがわかり、現在関係者に確認中。残念ながら、確認のとれない曲の収録は断念することになります。  また、新たに James Scott の佳曲「Great Scott Rag」の収録を内定。何とか11月のツアーに間に合わせるべく、がんばっていきます。 ======================================================= ■ 気になる音楽情報 (21) ★ 『David Thomas Roberts を日本に招聘する会』  下記の「好きなアルバム」でもご紹介していますが、私が人生で最も影響を受けた、現代ラグタイムにおける最高の作曲家、デビッド・トーマス・ロバーツが、日本での演奏を切望されています。 http://www.davidthomasroberts.com/  彼はミシシッピ州 Moss Point 出身、現在はカリフォルニア在住。モダン・ラグタ イムにおける最も傑出した音楽家であると同時に、フォーク・ラグ研究家、シュール レアリズムの現代画家、そして詩人として、多彩な活動をしています。  現在わかっているだけで100曲近い(以上の?)ラグタイムをベースにしたピアノ 曲があります。ラグだけでなく、タンゴやクレオール音楽、ショパンやアルベニスな どかなり広い影響を感じさせる作風で、メロディーセンスはまさに天才的。「この半 世紀での、アメリカの最も重要な作曲家」(Al Rose)とすら言われています。  日本では、僭越ながら私が紹介ページを書いています。 http://home.att.ne.jp/star/ragtime/special.htm  あのジョージ・ウィンストンも、彼に以下の賛辞を送っています。 "David Thomas Roberts' playing gets deeper, more profound... as time progresses."  私は、デビッド・トーマス・ロバーツの日本でのコンサートを来年には実現すべく、本格的に活動したいと思います。といっても、一人では何もできません。そこで、ここに『D・T・ロバーツを日本に招聘する会』を企画して、日本ラグタイムクラブ(JRC)をはじめ各方面の様々な方々にご参加を呼びかけたいと思います。  採算をはじめ、クリアしなければいけない問題はたくさんありますが、トーマス・ロバーツをぜひ日本に呼びたいという願いをもつ方々と話し合って、いいアイデアを出していければと思います。近日中に、第一歩としてホームページを作り、広報活動に着手したいと思います。  どんな小さな事でも構いませんので、どうか皆さんのご支援をよろしくお願いします! ======================================================= ■ 好きなアルバム (22)  私の好きなアルバムを幅広くご紹介したいと思います。 ◎ Discovery / David Thomas Roberts (David Thomas Roberts、2005年) 1. Discovery / 2. Charbonneau / 3. Mariana's Waltz / 4. Ice Floes in Eden / 5. Memories of a Missouri Confederate / 6. Fantasy in D / 7. Chorale-Prelude / 8. Chorale No. 2 / 9. Frederic and the Coast / 10. Cynthia / 11. Babe of the Mountains / 12. Nancy's Library  待望久しかった David Thomas Roberts の新作アルバム。  Brun Campbell 集(2000)や最近の Joplin 集 volume.1、少し遡ってオムニバスCDの「Terra Verde」(1998)はありましたが、ソロの自作自演集(ただし2曲は他の作曲家の作品)としては意外にも「American Landscapes」(1995)以来10年ぶりとなります。  しかし、このあまりにも長い空白期間は、このアルバムを生み出すのに必要な、芳醇な時の流れだったのです。私は、一人の音楽愛好家として、より多くの時を掛けてこのアルバムを楽しんでいくでしょう。  「Neo-Romantic and New Eclectic Piano Music」(新ロマン派と新折衷主義のピアノ音楽)という副題が付いている通り、これらの作品はショパン、シューマン、アルベニス、サティなど様々なロマン派音楽のイメージを根幹としていて、さらにジョプリン、モートン、ナザレ、南米音楽など様々な経路からの影響を昇華した、それでいて不思議に独創的なピアノ音楽です。1995年に、彼はそのような凡アメリカ的な音楽を「テラ・ベルデ」と名付けています。  ラグタイム時代の音楽にも共通する、こうしたロマン派音楽への強い傾倒と雑食性は、彼の手を経て、さらにジャンルの枠を越えた無類の芸術作品として結晶したのです。  ミディアム・スローの表題作「Discovery」(2004)一つを例にとっても、彼の往年の傑作「Camille」(1979)よりも自由なタッチで、しかしより深く移ろいゆく表情を見事に映し出しています。全ての曲にコメントを付けるのはスペース的に無理ですが、特に最後の「Nancy's Library」(2004-2005)は特筆すべきで、とても切なく感動的な曲です。  私は、(もったいないので本当にちょっとずつ聴いているのですが)この素晴らしいアルバムを聴くたびに、音楽、そして人生には私がまだ発見していなかった多くの神秘があることを改めて教えられるのです。 ======================================================= ■ 音楽と全く関係ない話題(19)  いや、またまた関係大ありというか、まさに音楽関連の話題です。  もうタイトル変えようかな...  4月から7月にかけて行われた、私の知人・友人の北海道ライブシリーズの想い出話なんていかがでしょうか。 ★4月には岩手からフォーク・ブルースシンガーのやなぎさんがやってきました。最初は一匹長屋からのご紹介で、4月13日(水)の私のライブにゲスト出演していただいたのですが、妙に気が合ったというか、どういう訳か手助けしたくなるような気持ちのいい人だったので、結局1週間は我が家に泊まってもらいした。今度は10月にもいらっしゃるとのことで、前回やなぎさんが忘れていったお鍋を返そうかと思っています。 ★6月にはロシア人ピアニストの Alexei さんと裕美さんが来道。6月5日(日)の小樽・一匹長屋終了の後、我が家にお二人を泊めました。私は物置と化した2階で寝て、Alexei さんご夫妻は一階に寝ていただくという寸法。寝る前に、みんなでステファン・グラッペリやビーチボーイズのビデオを見て盛り上がりました。ビールがサクサク消えていきました。Alexei さんはカサを忘れていったので、次回お返しします。 ★続いて、同じ6月に横浜の Sketch さんも来道。ただし、今回は我が家にお泊まり無し(札幌のホテルに泊まったとのこと)でした。6月26日(日)には小樽・あじやにて私とジョイント・ライブもやりましたが、お客の方は...(モゴモゴ)。ところが実は、そのあじやが8月20日に閉店してしまいました。いつかまたリベンジの機会をと思っていたのですが、残念です。 ★さて、7月にはご存じ打田十紀夫さんが北海道ツアー。北海道を皮切りに12日連続ライブ、しかも4本のギターを持ち歩くという、常識では考えにくいほどのハードなツアーでした。私は7月10日(日)の小樽・一匹長屋、12日(火)の札幌・フライヤーパークでゲスト出演。しかし、打田さんの実に楽しそうなプレイや新ネタ満載のMC、さらに打ち上げの暴飲暴食を見ていると、やはりこの人はスゴイ。自分をとことん追い込んでから実力を出すという、まさにプロレスラーのようなギタリストだと思います。 ★最後に、打田さんと入れ替わるように福岡のギタリスト・城直樹くんが北海道にやってきまして、7月16〜20日までいました。打田さんの荷物もひどかったですが、城くんはさらにその上を行くすごさ。彼の荷物はギターこそたったの(?)三台でしたが、CDやDVDの箱をキャスターで運び、ラックエフェクターやペダルなどの音響グッズも登山リュックに入れて運んでいました。これが死ぬほど重たい! なんと、とぐろを巻いたコード類だけで、私の自前のアンプより重たかったほど。彼こそギター界のウェイトリフティング・チャンピオンだと思います。  以上、お終い、と思ったら、今度は11月に名古屋の野田悟朗さんがいらっしゃいます。こちらもどうぞよろしく! ======================================================= ■ 11月と12月に本州ツアーを企画中  恒例の秋〜冬の本州ツアー、今回は11月(名古屋以西)と12月(関東中心)の二本立てで企画中です。それも含めて、今までわかっているライブ場所と日程などを簡単に記します。なお、詳しい情報は次号でもお伝えしますし、以下のページでも随時告知いたします。 http://www.geocities.jp/otarunay/yotei.html 一番最近のライブ: ★9月7日(水)小樽・一匹長屋 http://shino.cside.com/nagaya/  【出演】浜田 隆史(ギター、ボーカル)  【料金】2,000円(1ドリンク付き)  【問合先】tel : 0134-32-4049(一匹長屋) 11月4日(金)札幌・らぐたいむ(with 野田悟朗) 11月5日(土)札幌・ファニー(with 野田悟朗) 11月6日(日)小樽・一匹長屋(with 野田悟朗) 11月8日(火)名古屋・ ウエスト・ダーツ・クラブ(with 野田悟朗) 11月9日(水)大阪・ STUDIO 73(with 野田悟朗) 11月10日(木)倉敷・ Cookie Jar(with masaki μ) 11月11日(金)広島・ OTIS!(with ウパシクマ) 11月12日(土)北九州・フォークビレッジ 11月13日(日)福岡・ライブバーGENGEN(with KAYA) 11月14日(月)福岡・そらや 11月16日(水)熊本・ヌアージュ(with なゆた) 12月8日(木)東京 国分寺・クラスタ(with 覆面シンガー) 12月9日(金)東京 新橋・レッドペッパー(with 南澤大介、Sketch) 12月10日(土)埼玉・さいたま市民会館うらわ(8F コンサート室)(with 飯泉昌宏) 12月11日(日)横浜・ぐりふぉれ屋(with 浜野誠)  ではまた! ======================================================= 発行者:浜田隆史 〒047-0021 小樽市入船2-12-5 tel & fax : 0134-24-9620 e-mail:otarunay@yahoo.co.jp 「オタルナイ・レコードのホームページ」 http://www.geocities.jp/otarunay/ =======================================================