ライブ日記 2011(1月・東京ツアー) (2011年2月23日更新) NEW!!
目 次
はじめに
<ギターの選択>
<航空券の予約ミス顛末記>1月9日(日)東京・西荻窪 サンジャック(with 吉村真奈美)
1月10日(月)東京・新宿 バックインタウン(David Laibman、打田十紀夫のライブにゲスト出演)
1月11日(火)東京・国分寺 クラスタ(with 冨田健二、新間英雄)
1月12日(水)東京・新橋 レッドペッパー(with 北村昌陽、三木雄生)
1月13日(木)東京観光1日目
1月14日(金)東京観光2日目
1月15日(土)東京観光3日目
1月9日〜12日まで、東京限定の小ツアーを行いました。
1月に本州がらみのツアーをしたのは、私にとってあまり例のないことでした。というのも、1月10日、打田十紀夫さんが招聘したデヴィッド・レイブマンのライブでゲスト演奏するというのがメインイベント。しかし、それだけで帰ってきてしまうのはもったいないので、せっかくですからラグタイム特集ということで、その周辺の日程でラグタイムにゆかりの深いミュージシャンとの共演ライブを企画して、関東限定小ツアーとして組んだのでした。クラシック・ラグタイム・ギターのパイオニアとして名高い、あの伝説的なギタリストが来日するというだけでも夢のようなのに、自分もゲストで演奏できるなんて、なんと光栄なことでしょうか! そんなわけで、このツアーは私にとって、2006年のデヴィッド・トーマス・ロバーツの来日公演に次ぐ、とても名誉ある機会となったのです。
<ギターの選択>
ツアーに持っていくギターの選択は、いつも悩むところです。
最初はヤマハの12弦ギター(LL-25-12)を持っていこうとしていましたが、クラシック・ラグタイムの特色と合わない部分もありました。
12弦の欠点としては、音数を多くして複雑なことをやっても、複弦によるコーラス効果で微妙な部分がかき消されやすい点、そして特に低音の芯がバラけてしまう点が挙げられます。アルペジオやパーカッシブな効果を狙う選択肢として使うのはアリですが、普通はライブでこればかり使う訳にもいかなくなるのです。12弦の大家であるレオ・コッケの偉大さを、改めて感じます。
こういう大事なところで使うギターとなると、やはりマスターOMかヤマハS-51のどちらかになってしまいます。つまり、この二本だけで他のギターは要らないのでは、という結論にまた戻ってしまいました。...それぞれに、いいところはあるんですが、「どれか一本」という時はそうなるのです。今回はヤマハS-51(写真)に決定。
なお、私の普段の弦高は、6弦12フレットで3.2ミリくらいですが、10数年ぶりにトラスロッドを少しだけ締めて、3ミリまで落としました。ここ一番での弾きやすさを確保して、万全を期したのです。
<航空券の予約ミス顛末記>
1月は全国で悪天候が続いていたことも問題の一つでしたが、飛行機予約をする際、私は久しぶりにミスをやらかしてしまいました。
1/9の西荻窪・サンジャックでのライブが昼の部(開場13:00/開演14:00)だったことを私はうっかり忘れていて、羽田に12:25に到着する便を購入してしまいました。恥ずかしながらそのことにツアー直前になって気付き、おおわらわ。iPhoneの路線案内でシミュレーションしても、早くて開演時間ギリギリにやっと西荻窪に到着できるかどうかという算段。雪の影響で遅れたりすると、もっと遅くなることも考えられました。
さすがに、開演時間に間に合わないようでは、プロ失格です。
悪いことに、これは便数の少ないスカイマークエアラインズの便だったので、これより早い便が一本しかなく、しかもそのときは空いていませんでした。「前割5」という、条件付きながら予約変更可能なチケット(普通運賃との差額を払えばOK)なのですが。他の航空会社で、席が空いている便もありましたが、目が回るくらい高い...これは出来れば最後の手段にしたかったのです。
スカイマークに変更希望の手続きをとるために電話しても、全く繋がらなくて焦りました。結局、雪の影響も心配になってきたため、思い切ってツアーの前日[8日(土)]の午後、一足お先に東京入りすることにしました!
「前割5」のチケットは、どういうわけか当日の便にしか変更できないようなので(?ホームページでは何度やっても変更手続きが出来ませんでした)、仕方ないので、一度9日(日)の便をキャンセルして、改めて8日を普通運賃で購入ということになりました。スカイマークエアラインズのホームページをチェックし続けて、やっと偶然空きを見つけたのが、8日14:40発の便。普通運賃のため、便は自由に変更可なので、9日の早朝便に変更できないかとも考えましたが、あるかどうかわからないキャンセル待ちに頼るよりも、この取れた予約を優先しました。
毎度毎度恐縮ですが料金の話。
前割5は13000円。キャンセル時の払い戻し手数料などで3500円が引かれ、9500円が払い戻しされました。そして普通運賃は21800円。結果として、東京までの片道が25300円掛かってしまった(12300円分、余計に掛かった)計算になります。
ミスはもうやり直せませんが、上記のようにお金で取り返しがついたので、ほっとしています。
音楽は私の仕事ですから、どんなに儲からなくても万全を期したいと思います。ツアーの前の日に東京に行くと、時間の余裕が心の余裕にもなり、なんだかリッチになった気分!
モノレールから都心に向かう際、夕暮れの中に富士山の姿を見つけ、大感激(写真ではわかりにくいですが...)。
普段は時間の関係で入れないお風呂(ライブで遅く帰ってきたときはシャワーで済ませてしまいます)にも、ゆっくりと浸かれたのです。
これからも、たとえ忙しい中であっても、どこかに余裕を見つけていきたいと思います。
★ 1月9日(日)東京・西荻窪 サンジャック(with 吉村真奈美)
余裕の会場入りで、ラグタイムピアニストの吉村真奈美さんとのラグタイム・ジョイント・ライブが無事終了しました。
[写真:ボロボロのS-51を弾く浜田。]いらっしゃる予定の吉村さんのご両親が、開演時間近くになっても未だ到着されていなかったので、今回は私が先行ということで、初日の演奏がスタートしました。 今回は、どのライブもラグタイム特集ということで、私のレパートリーの中でも特にクラシック・ラグの配分を多めにしました。本当は、製作中の歌ものアルバムからの曲ももっと歌いたいところ、2曲で我慢(笑)。
日本ラグタイムクラブのオムニバスCD第三弾もこれから製作しますが、第二弾に参加してくれた設楽さんがお客様としてみえられたのもうれしかったです!
[写真:吉村さんのラグタイム・ピアノ演奏。]そして、万全を期して、吉村さんのラグタイム・ピアノがスタート。 素晴らしい!年々グレードアップしていくような、本格的なラグタイム。ジョプリン、スコット、ラムの名曲からちょっとマニアな曲、そして他の作曲家のほとんど演奏例のない曲まで、お世辞抜きで心から楽しめました。
ミディアム・スローのテンポをきちんと守っているところも、実に心憎い。MCも独特のマイペースで、なんかほのぼのとしてしまうのでした。
[写真:by 星さん。二人の共演を捉えた貴重な写真。]最後は、まったくリハーサルしていなかったのに、急遽二人でメイプル・リーフ・ラグを演奏。 ラグタイムギターとピアノの共演、実に珍しいことだったと思います。
お開きになった後、私は少しだけ会場に残り、夜の部のライブでサンジャック入りしたアコーディオンの熊坂るつこさんにご挨拶して、この日の予定を終えたのでした。
★ 1月10日(月)東京・新宿 バックインタウン(David Laibman、打田十紀夫のライブにゲスト出演)
未だに夢を見ているようです。
この日、新宿・バックインタウンでのデヴィッド・レイブマンのライブが行われました。
[写真:リハ中の打田さんとデヴィッドさん。]会場入りして打田さん・デヴィッドさんご夫妻にお会いして、「あの伝説のギタリストが生きて動いている!」というだけでも信じられない気持ち。御年68とお聞きしていましたが、リハの時点からもうバリバリとあの複雑なプレイで、年齢をまるで感じさせない素晴らしさでした。 (本番ではやらなかったラヴェルの「ボレロ」や、歌ものの「ソルティー・ドッグ・ラグ」もやっていました。得した気分!)
あの伝説のギタリストと、リハが終わってから天丼を食べたというのも、なんかすごい体験でした(笑)!
[写真:緊張しつつ弾く浜田。]さて、レイブマンの日本ツアー最終日とあって、遠くは北海道から見に来られた方もいらっしゃり、会場は満員の盛り上がり。 私も、こんなに大人数を一度に拝見したのは久しぶり。益田さんにいつも指摘されるとおり、こんな多くの人に凝視されるというのは、私にとって普段なかなかない機会なので、緊張しました!
思っていることの半分もしゃべれなかったのですが、とにかくプレイだけは全力で行こうと思って、「メイプル・リーフ」「ロベルト・クレメンテ」「ピーチェリン・ラグ」そして「クライマックス・ラグ」、オール・クラシック・ラグの曲目を弾きました。
[写真:打田さんと浜田の二重奏。やっぱり打田さんは素晴らしい!]最後は打田さんとありがたくもデュオ演奏して、その後打田さんのソロ演奏へ。 打田さんは逆にクラシック・ラグではなく、持ち味でもあるラグタイム・ブルースの世界で魅せてくれました。
いつも赤字や借金と戦い、それでもTABギタースクールの20周年記念ライブを、こんな素晴らしい形で行ったそのバイタリティーは、「継続は力なり」という格言そのままです。
日本のフィンガースタイル・ギター界にとって、打田さんの存在がどれだけ大きな貢献になっているかわかりません。新作のアルバムも発表間近ということで、本当に心待ちにしています。
[写真:リハ中のデヴィッドさん(本編も同じ服装)。]
[写真:会場は大盛り上がり。私たちは伝説を目撃した!]そして、いよいよ登場したデヴィッド・レイブマン。髪こそ白髪ですが、長髪を後ろに束ねて、お年よりかなり若々しく見えます。大きな体にストラップでギターをかけ、背の高い椅子に座って、ほぼスタンディングのような姿勢で弾いていました。 なお、弾いていたギターは、打田さんから借りたシオザキ(シーガル)でした。打田さんによると、ステファン・グロスマンから「打田はギターをいっぱい持っているから借りるといい」とアドバイスされて、手ぶらで来たそうです(笑)。
MCで、昔のアルバムに入っていた「Red Carpet Rag」が実はタイトルの間違いで、正しくは「Rag Carpet Rag」だったという意外な事実が判明。
オリジナルのラグタイムも含め、メキシカンな曲、ラフマニノフの曲、そして歌ものまで含め、さまざまな音楽をあの独自の複雑な奏法で演奏していました。常に音楽が先にあって、そこからギターを考えていくという、レイブマンさんのチャレンジ精神、意外な芸風の広さ、そしてあんな難しい事をやっているのに、常に笑顔を忘れないというエンターテナーの姿勢に、私も改めて多くを学んだつもりです。
[写真:光栄を通り越して、とにかく楽しかった三重奏!]最後は打田さんとのデュオ演奏、そして光栄にも私も混ぜていただき、最後は三人で定番の「フレイト・トレイン」で締めくくったのでした。 終演後、デヴィッドさんにサインも頂き、お褒めの言葉も頂いたり、一晩で信じられないことが次から次へと起こりました。ともかく、こうして夢のようなライブが終了したのでした。
★ 1月11日(火)東京・国分寺 クラスタ(with 冨田健二、新間英雄)
この日は、クラシック・ギタリストの新間英雄さん、そして先輩ギタリストの冨田健二さんとのオムニバスライブ。
お二人には私は東京時代にずいぶんお世話になっていました。
[写真:いつもお世話になっているまごさんが撮った写真。]先輩・大先輩に敬意を示すべく、私はトップバッターで演奏。 やはりクラシック・ラグ中心の選曲でしたが、おそらくお二人とも歌は歌われないだろうと思い、歌物もちょっとはさませていただきました。
[写真:ローデンを弾く冨田健二さん。]冨田健二さんとは、同期の前澤くんとともにギター仲間として交流させていただき、荻窪のグッドマンでのソロライブなども何度か拝見して、スチール弦ギターでクラシックができるということをまざまざと魅せてくれたのをよく覚えています。 長いお付き合いでしたが、このライブで初めて、なんと冨田さんの歌を聞かせていただきました!個人的には、レイブマン来日に匹敵する衝撃でした!
[写真:新間英雄さん。素晴らしい演奏でした。]新間英雄さんは、1960年にプロデビューされた超ベテランのクラシック・ギタリスト。ご本人も「この年齢でまだ活動しているギタリストは珍しい」とおっしゃっておられました。 しかし、以前お会いしたとき以上に、ますますお元気。長い年月を経て初めて到達できる境地(しかし「まだ枯れてなんかいないよ」とも言ってました!)、知られていない作曲家・フェレールのロマンチックな曲は、新間さんの手にかかって新たな生命を宿していたのでした。
ビートルズやエンターテナーなども演奏されていました!
[写真:出演者、打ち上げ参加者のみなさんと撮った記念写真。]終演後は、せっかくだからということで、なんと三人で「フレイト・トレイン」のセッションまでやらせていただきました。これは、前日に行われたデヴィッド・レイブマンのセッションと同じ曲で、なおさら感慨深かったです。 昔を思い出して、泣きそうになるのをこらえながら、楽しいライブができて本当によかったです。
これからの活動にも励みになりました!
★ 1月12日(水)東京・新橋 レッドペッパー(with 北村昌陽、三木雄生)
昨日は、私のツアー最終日。
ラグタイム・ギターの若き旗手・三木雄生くんと、ノリノリのギター・ラグをバリバリ弾く北村昌陽さんとのオムニバス・ライブが、新橋・レッドペッパーで行われました。
[写真:ヨコヤマ・ギターを弾く三木雄生くん。]三木雄生くんときちんとライブで競演するのは初めて。 彼のラグタイム・ギターのアレンジは、実によく練られていて、しかもきれいなタッチでスムーズに弾く、ギタリストとして理想的なスタイル。ヨコヤマ・ギターもよく鳴っていました。
まさかジョプリンの隠れた名曲・サーチライト・ラグが聴けるとは!すばらしい演奏でした。
ぜひCDを作ってください!
[写真:ギブソンを弾く北村昌陽さん。対照的な二人のプレイ。]北村昌陽さんとは、すでに何度も競演していますが、昨日の演奏はもう、北村さんの集大成的、名曲の嵐状態。 ノリノリで楽しそうに弾く北村さんのギターは、いつも刺激になっています。ジョプリンのニューラグ、そしてオムニバスで発表したオリジナルのギター・ラグ、すべてが超一流のラグ演奏でした。
ぜひCDを作ってください!
(奇しくも二人とも出していないのです)
[写真:三人のラグタイマーの共演!]私も、この二人に負けないように、また記念すべき「ラグタイム・ツアー」の最終日ということで、今まで以上に力の入った演奏になりました。 最後は、レイブマンや新間さんの時と同じく、三人で「フレイト・トレイン」のセッションで大団円となったのでした。
ありがとう、貨物列車!これで、東京・小ツアーの日程は全て終了したのでした。
この日からは、マイミクの犀星さんの東京観光にお付き合いしました!
東京を観光で回るというのは、2006年のデヴィッド・トーマス・ロバーツ招聘のとき以来。
私自身も勉強しながら、有意義な旅になりました。
[写真:浅草・浅草寺の雷門。]13日の観光コースは、月島の「肉のたかさご」(有名なお肉屋さん)、浅草の浅草寺・東京スカイツリー・500円うな丼、根津の「竹久夢二美術館」、そしてなぜか小川町のカワセ楽器(笑)。
[写真:美術館を撮るわけには行かないので、スカイツリーの写真を。]特に、犀星さんお勧めの竹久夢二美術館は、東京の人でもあまり知らない(「それって群馬の?」と人からよく言われました)穴場のようでした。 夢二だけでなく、その周辺の時代の挿絵画家たちの紹介もありました。地味で小さい美術館ながら、都内の喧騒から離れた雰囲気で、充実した展示でした。
意外にも、楽譜の表紙も書かれていたようで、ラグタイム時代のピアノ楽譜の世界を思い起こさせました。
[写真:東京タワー、そして展望室からの夜景。きれいでした。]カワセさんにはご挨拶だけして帰ろう、と思ったら、翌日から始まる地元商店街のお祭りで用意されていたコーヒーをご馳走していただいたり、東京タワーの無料チケットをいただいたりと、大変お世話になってしまいました。 私は東京の田町で8年間働いていたのに、東京タワーに登ったことが一度もありませんでした。東京の夜を上から見下ろすのは大変幻想的で、なんかこう、天下獲った、という感じがしました。
スカイツリーもいいかも知れませんが、まだまだ東京タワーの美しさには及ばないのでは、と思います。
14日の観光コースは、まずTABギタースクール(笑)。
やはり一度はここを訪れないと、東京に来た気がしないのです。
お忙しい中、お相手いただいた打田さんご夫妻に、本当に感謝いたします。
[写真:「万惣フルーツパーラー」のホットケーキ。]その後、都営線で神保町へ。日本一の古書店街としてあまりにも有名。
私も、東京時代は、ここでよくアイヌ語関連資料や楽譜などを探したものでした。
店自体も古いのが多く、敷居が高そうな所を、意を決して入るのがまた面白い。犀星さんは、探していた本が手に入ったそうで何よりでした。
私は、PHP文庫の「日本の神様がよくわかる本」を100円で購入。神社で祭られているいろんな神様の由来と性格、ご利益などについて簡潔に記した本です。これはいい! 日本人のマストアイテムだと思いました。
今もちょっとづつ、八百万の神々について勉強中です。
[写真:ちょっと寒そうな上野の西郷どん。]ここから、御茶ノ水の楽器店街へ。
衝動買いしないように、多少斜めに見ながら、あわよくば昨年春のようなお得なジャンク品でもないかなあ、なんて期待してしまいました。(なくてなにより)...次に行った神田の「万惣フルーツパーラー」、昔風のホットケーキがとてもおいしかった。なんでも、池波正太郎のお気に入りだったとか。
そこからちょっとだけ秋葉原を通り、上野のアメ横へ。ここだけは、いつまでも正月気分が抜けきらないみたいな騒がしさ。この日「もう最後だよ」とたたき売りをしていたお店は、翌日たまたま通りかかっても、同じようにたたき売りしていました。
[写真:居酒屋でカンパイ(ここまでノンベではありません)。]西郷どん、不忍池、弁天堂。寒い中でしたが、上野も浅草と並んで、欠かせない観光名所ですから、悔いが残らないよう、がんばって一通り回っていきました。 そういえば、デヴィッド・トーマス・ロバーツ来日初日にも、この近くを歩いたことを思い出しました。
それにしても、時間が経つのが早い〜!
怒涛の観光ラッシュ2日目でした。
この日の予定は、上野の東京国立博物館と鎌倉巡りでしたが、博物館の展示があまりに充実していて、少し見ていくうちに時間がどんどん過ぎていき、気が付いたら鎌倉に行くほどの時間がなくなっていました。まあ、デヴィッドさんのときにも似たようなことを経験していたので、なんとなく危惧はしていたのですが、この博物館の充実度は、予想をはるかに超えていました。
[写真:東京国立博物館前で記念写真。不思議な建物です。]本館(日本ギャラリー)の展示をきちんと見るだけで1時間以上は掛かります。 さらに「表慶館」「平成館」「法隆寺宝物館」「黒田記念館」といった展示館が目白押し。これで「東洋館」は休館中というのですから、全く恐れ入りました。
入館料の600円は安すぎるくらいです。結局、「本館」と「平成館」の展示を見るだけで、3時間ほど掛かってしまいました。
[写真:上野公園。金銭の授受を伴わない楽器演奏なら良い?]木像の仏像、陶器や漆器、古代の土器や埴輪、さらにアイヌ関連資料まで、どれか1点だけでも他の博物館では呼び物になるであろう名品の数々。 おまけに、一番のお目当てだった、正月特別展示の国宝「風神雷神図」もこの目でしっかり見られました。間近に見ないとわからない迫力があって、まさに至福のひと時。私も、この絵のように力強く生きていきたいものです。
[写真:銀座の夜景。]そんなわけで、急遽予定を修正して、「おばあちゃんの原宿」巣鴨でお土産を買ったり、本当の原宿で目を回したり。やっぱり巣鴨の方が人情味も豊かだし、歩いていて面白い感じがしました(ああ、もうお年寄りなのか...)。 そろそろバテて来そうなところをがんばって、さらに銀座にも行きました。
銀座の山野楽器とヤマハにも久しぶりに行って、懐かしさと変化に戸惑う部分もありました。銀座で買ったイチゴ大福、どことなく銀座の味がしました(?)。
ともあれ、短い間に東京のいろんなところを回って、ライブの緊張感からも離れて、私も今までになく英気を養いました。
犀星さんに心からお礼申し上げます。
次に東京に行く時は、おなじみ健さんと一緒ですが、このメンツでは博物館は絶対行かないだろうなあ〜(笑)。2月の小松崎健さんとのツアーも、楽しくて仕方がない旅でした。そのお話は別ページで。
(完)