浜田隆史 ミクシイ日記 (2006年11月分 NEW!!.

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 ソーシャルネットワーキングサイトの「mixi.jp」で執筆している日記の過去分[親記事のみ]をここに公開します。
 記事が古いのはご容赦ください。

2006年11月05日
22:47
 ツアー終了&ケータイ廃止宣言
デヴィッド・トーマス・ロバーツの来日ツアー(10/27-11/4)が無事に終了しました。すでに彼のコミュニティーで執筆中のコンサート日記、ホームページで写真などを交えて加筆修整して公開する予定なので、どうぞお楽しみに。

さて、私の背後で覆面クンが喝采しているのですが、デヴィッド・トーマス・ロバーツ日本ツアーの連絡用として導入していたケータイを、日付けであっさり捨て去ったことをここにご報告申し上げます。私のホームページで以前公開していた番号は、どうぞ遠慮せずお捨てになって下さい。
あしからず。
2006年11月10日
19:46
 小樽運河での寒い一日
11/5にデヴィッドさんが帰った後、北海道は連続で雨また雨。まるで、ツアー中に掛けられていた魔法が解けたかのように...。気温は暖かいのに、運河でギターが弾けない日々。何だか抜け殻のような、不思議とつまらない毎日が続きました。

そして今日、やっと雨が上がったと思ったら、今度は全く寒い一日。
運河の温度計では8度まで下がりました。
なにくそと思って久しぶりに小樽運河で演奏しましたが、防寒対策をしていても、やはりこんな気温では苦しい。

人もほとんどいないのに、押し黙って外でギターを弾く。
寂しい。
ふと思いました。私は一体ここに何をしに来たのか。
もう一世一代の仕事が終わったんだから、家で寝てれば良かったじゃん。
そう考えた自分が、急に情けなく思えてきました。

商売仲間と久しぶりに談笑。やっぱり、これだけでも来て良かったかな。
「あと何日ここに来れるでしょうかね?」
「いやあ、もうナンボもないわな」
「浜田さん、もう弾かないの?」
「いや、もう座ってるだけでもつらい...」

運河の厳しい日常に戻りました。
地を這うように貧乏な生活に戻りました。
でも私の高揚した心は、もう元に戻らない。
この気持ちはうまく言えません。あとで詩でも書きます。

今月いっぱいまで、チャンスがあれば、また運河で演奏します。
2006年11月15日
17:10
 JASRACへの支払い
デヴィッド・トーマス・ロバーツの日本ツアーの感動がまだ消えない中、JASRACから請求書が届きました。ツアー前にこちらから申請した演奏利用明細書の中で、全プログラムで演奏された Harold Budd の「Ice Floes in Eden」が対象になったのです。予想も覚悟もしていましたが、今の私には大変な金額が来ました。
明日、振り込みます。

JASRACの計算方法では、いくら客が不入りであっても会場の定員いっぱいに入ったとカウントされて計算されます。そのため、実際の入場料収入とはどうしても乖離してしまうのです。管理手数料は結構取るのに、これこそまさに「丼勘定」です。

私は、こういう理不尽も事前に知っていましたが、それでも包み隠さず正直に申請しました。決まりは決まりですから、ごねても仕方ありません。こうして、今回のツアーは、来日招聘から税金支払い、そして経理処理まで、誰からも文句の付けようがないように、全て公明正大にやり通したのです。
自分で自分を誉めてあげたいなあ。

ところで、JASRACの電話の待ち受けメロディーは、ジョプリンの「エンターテナー」(PD)でした...さすがというべきか。
2006年11月18日
22:21
 DAT時代の終焉
以前から調子の悪かったソニー製DATデッキが最近壊れてしまい、修理業者に依頼してメーカー送りになってます。

提示された修理金額、実に...実に微妙な線を突いています。安いDATを買うには足りないし、かといって本体実勢金額の半分ほどを占めるという、実に微妙な線。飲むしかない毒、食べるしかない魚のはらわた、みたいな感じ。
この絶妙の価格設定に、私は業者のセンスを感じました。

それにしても、この機会にDATデッキの価格を調べようとネット検索すると、何と在庫切れなんですね。ソニーの販売店ですら販売終了。新製品はなし、今ある機械の修理で対応するしかないという、まさに風前の灯火状態です。割と高い確率でDATを記録メディアにしている学校や研究機関、さらに音響スタジオ関係者などは、これから情報の保守管理にかなり苦労するでしょう。

メーカーのサポートがいつまで続くかもわからないので、これからの人たちは、もうDATで記録しない方がいいと思います。
2006年11月21日
19:40
 久々の録音
昨年の『プレイズ・ロベルト・クレメンテ』以来、久しぶりにギター曲を録音をしてみました。今年の暮れに発売予定の、日本ラグタイムクラブ・オムニバス第二弾『The Favorite』に参加する二曲です。

自分のオリジナル曲「初めてのキス」は、スコット・ジョプリンの「フェシリティー・ラグ」や、デヴィッド・トーマス・ロバーツなどからインスピレーションをもらった曲で、今年唯一作ったクラシック・ラグです。録音はもっと手こずるかと思いましたが、今年一年機会があればどこでも弾いていたので、すんなり終了しました。

トーマス・ロバーツの1974年作「フォー・テリーサ」のギター編曲版は、今までいろいろ作ったピアノ・ラグ編曲の中で、最も上手くいったものの一つ。こちらは逆に、いつもすんなり弾いているのに、録音では手こずりました。

録音にはカワセ・マスターOMを使用。改めてこのギターの響きの豊かさを感じました。
発表をどうぞお楽しみに。
2006年11月23日
15:07
 アイヌ文化フェスティバル2006
昨日、小樽のマリンホールで「アイヌ文化フェスティバル2006」が開催されました。平日の午前中という、一般の人はなかなか来づらい時間でしたが、入ると小学生がいっぱい。小樽市の小学校から300名ほどが見学に来ていました。なるほど、「授業」の一環であればこの時間の方がいいわけです。

帯広百年記念館の内田祐一さんの講演「アイヌのひとたちと自然」では、大学の授業や企業のプレゼンテーションを彷彿とさせるスライドを使って、アイヌ民族の自然の利用法などを例示していきました。自然に触れる機会の少なくなった子供たちにとって、その入り口として大変意義深い企画だったと思います。十勝のアイヌ文化を伝える貴重な情報も含まれていたと思います。

ただ、総じて各論的で、初心者に向けたアイヌ文化の総論としては今一つ伝わりにくかった点、そしてスライドの使い方は、再考の余地があると思いました。せっかく視覚に訴えることができる設備なのですから、もっと写真や動画を使ってもよかったと思います。

なお、二種類のドングリの写真を提示して「こっちの方がおいしいということですが、私はまだ食べたことがない」とおっしゃっていたのですが、手に入りにくいものでもないでしょうに、なぜ食べておいしいかどうか確認してからプレゼンしないの? と思ってしまいました(ちょっとイジワルな見方かな?)。

続いて、富菜桃子さんがユカラの一部を語り、「授業」からやっと「フェスティバル」らしくなりました。その堂々とした謡い方は素晴らしいもので、さすが昨年のアイヌ語弁論大会最優秀賞の受賞者だと思いました。アイヌ語を全く聞いたことがない人がほとんどだったと思いますし、その意義は計り知れません。

その後、白糠アイヌ文化保存会の皆さんの歌や踊りにも大変心動かされました。ほんの小さな子供からフチ(おばあさん)まで、見ているこちらの心が温かくなるようなパフォーマンス。初めて聴くウポポも多く、多くの人が楽しんでアイヌ文化に触れる絶好の企画だったと思います。

小樽でこのような催し物が開かれるのは実に異例のことで、それだけにもっと一般の人にも見て欲しかったです。
2006年11月23日
23:48
 DATとクレイジー・キャッツ
今日は、兄からポータブルDATレコーダー(何と16年ほど前のアイワ製!)を借りて、デヴィッド・トーマス・ロバーツの音源の整理をしました。こんな古い機械が正常に動くのはかなり驚きです。お兄ちゃん、物持ちいいなあ。私は同じ機械をとっくにダメにしているのに。

しかしコアキシャル・ケーブルがミニプラグで、マスター音源を取るにはちょっと不安があります。そこで目的を変更し、昔これと同じ機械で録音したDAT音源のサルベージをしてみました。

真っ先に取り組んだのは、昔から大好きなクレイジー・キャッツの二枚組CDを録音したテープ。これを名盤と言わずして何を名盤というのか。まさに日本の大衆音楽の醍醐味と言えるでしょう。

何と言っても音がいい! いくつかの音源はモノラルなのに。
作詞・作曲・編曲の巧みさ、植木等の伸びやかな歌声、オーケストラの演奏、全体にみなぎる異常な活力。何曲かまじめなジャズ風の曲もあって、もともとジャズ歌手を目指していた植木等の、歌唱力の素晴らしさを改めて感じます。

昔の人はすごいとよく言いますが、私はこういう音楽を聴くたびにそう思います。
2006年11月24日
19:30
 ステパン・ラク
日記を書きまくっていますね...

私はもはやDATを見限り、可能な限りCDRへの移し替えをしています。DAT音源のサルベージ第二弾は、トラヴェリング・ウィルベリーズの『Volume3』とチェット&ノプラーの『Neck and Neck』。素晴らしいですね。毎日聴いてもいいような音楽です。

DATサルベージ第三弾は、知らない人も多いと思いますが、ギタリストのステパン・ラク(Stepan Rak)のCD二種『The Guitar of Stepan Rak』『Dedications』を録音したもの。
ラクは一時期「現代ギター」などクラシック・ギターの世界で話題になったと記憶していますが、ジャンルを越えたナイロン弦ギターの芸術家だと改めて思いました。全てオリジナル曲。東欧風、または現代音楽風のフリーで激しいインタープレイはとても魅力的で、しかもロマン派的に構築された世界も併せ持っている人です。

一体、今も活動しているのでしょうか。
実は彼の詳しい情報は私も全然知らないのです。
もしご存じの方がいらっしゃいましたら、是非お知らせ下さい。

久しぶりにこういうアルバムを聴いて、懐かしいやら感動を新たにするやら。そういえば、こんなにじっくり音楽を聴いてなかったなあ。いつもポータブルCDプレイヤーで済ませるのはよくないかも。
図らずも、DATのおかげで音楽を楽しんでいます。
2006年11月25日
12:05
 新プリンタ
最近、書くことが多いです。
きたるオムニバスCDの製作など、CDRアルバムの需要増に応えるため、3〜4年ぶりにプリンタを新しくしました。キャノンの新機種「iP4300」です。

2万円もしない普通のプリンタなのに、カセットで前面給紙ができる点、両面印刷に対応している点、解像度が私の旧機種(850i)に比べて二倍になっている点、CDR盤面へのプリントが段違いにきれいな点など、総じて性能には満足です。

しかし、ブラックの顔料系インクが新しく開発されたものらしく、インクの濃度がかなり濃いようで、私は標準設定より薄くして使っています。さらに、たとえスーパーファイン用紙でも、紙に厚さがないとにじむ傾向があります。高画質モードでは、紙にも高品質を求めるプリンタのようです。

旧プリンタの方が、ランニングコストは安いので、通常の文章はまだこちらで出すつもりです。
2006年11月26日
00:05
 久しぶりの稼ぎ
もうすっかりミクシイの日記に馴染んでしまいましたね。
最初の頃は「日記なんて書かない」などと書いていたのに...。

昨日、何と一ヶ月半ぶりに、小樽運河で自分のCDが売れました。
本当に涙が出るほどうれしいものです。
このところ、デヴィッドさんのツアーやその準備に掛かりきりだったり、やっと終わったら今度は天候不順で出動できず、運河での演奏活動はほとんど何にもしていなかったのです。実に久しぶりの「本業」での稼ぎに、つい舞い上がって書いてしまいました。

よく考えたら、昨日は父の命日。
ひょっとしたら私に力を貸してくれたのだと思います。

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