6.ゴールドトーン Gold Tone

Cripple Creek Banjitar (CCBT) (200?年製、#2202202)

表面:REMO
リゾネーターとボディー:メイプル
指板:不明(おそらくローズウッド)
ネック:メイプル(トラスロッド2本式)
 
使用アルバム:「歌ばっか
 
 2008年11月、ネット経由で中古楽器店から購入した、いわゆる「ギター・バンジョー」です。アメリカではバンジター(Banjitar = banj[o + gu]itar)とも呼ばれている6弦バンジョーで、ギターとチューニングは全く変わりません。
 
 以前このホームページで紹介したアリアのギターバンジョーは、この年の初めに手放したのですが、その後「ラグタイムならバンジョーの音は合いますね」など、惜しむ声も挙がっていました。実際、アリアを手放す直前に撮って公開した YouTube のビデオは、望外にたくさんの人たちから注目されたようです。私自身も、内心「やっぱり手元にほしいなあ」と思うようになり、偶然安値で出ていた、本場アメリカのメーカーのバンジターに飛びついたのでした。
 
 これを買ったのは2008年冬のソロ・ツアー直前だったのですが、私は入手してすぐ、このバンジターをツアーに持って行くことを決断しました。それほどこの音が気に入ったのです(詳細は「ライブ日記」を参照のこと)。
 
 「部品は韓国でハンドクラフトされた」という表記がリゾネーターの裏にありましたが、どこ製でも関係ないくらい、とにかく楽器としてきちんと作ってあります。21フレットで、チューニングは従来のギターバンジョーに比べると正確ですし、テールピースがギター専用に広がっているのもうれしい仕様。
 
 ブリッジは購入時の高さだと低すぎたのか、弦高が低くてびびっていたので、私は割り箸の切ったもので作った「ゲタ」を履かせて、高さを稼いでいます。この先、多少ネックが反ったとしても十分調整できますし、トラスロッドも2本式なのでネックの歪みも考えなくていいでしょう。この調整のしやすさは、ギタリストとしてはうれしいところです。
 
 ゴールドトーン社のホームページでは、これ以外の上位機種に全てピックアップが入っている理由として、バンジターは低音が弱点だからだと書いています。確かに低音弦は、ギターに比べたら他の弦より相対的に響きが弱いですが、それもバンジョーならではの味ではないでしょうか。私はこのCCBTに、音色的な不満は全く感じていません。そういうものだと割り切れる潔さを感じます。適度な鳴りはコントロールもしやすく、むしろ私の奏法ではこの位の響きがベストだと思います。

 これからも、要所で効果的に使っていきたいと思います。

 

TOP  ギター列伝インディックスへ戻る  HOME