8.ジョンソン Johnson
★ JD-27 (製作年不明[2009年製?]、#0013839)(現在無し) NEW!!
実は、ヘッドウェイのあたりから中国製のギターには注目していましたが、今までそのようなギターを購入することはありませんでした。
いや、もっと的確に言うと、避けていたというのが本当のところかも。
なぜなら、私が試奏したどの中国製ギターも、ヘッドウェイでもSヤイリでもイーストマンでも、正直に言って驚くべきクオリティーだったので、国産ギターファンである私は内心、複雑な気持ちになっていたのです。
実際に届いたギターを弾いて、改めてその思いを強くしました。
一目見ただけでわかるような良質な材。
ほとんど弾かれていない新品のような状態なのに、どういうわけなのかよく鳴るボディー。
幕やフィルターがかかっていない抜けの良い音が、低音から高音まで全方向に明るく、しかも深く鳴ります。
正直に言って、生半可な国産ギターよりよっぽど良い音だと思いました。
なんかくやしい気持ちです。
明るくてウェットな感があまりないのは、歴史の浅さとデザイナーの好みから来るものかもしれません。
それにしてもこのギターが数万円で手に入るというのは、手工ギターメーカーにとって大いなる恐怖だと思います。
唯一の欠点は塗装。特にネックの塗装は厚くてテカテカしています。
カタログ通り1本ネックなのかどうか、木目ではわからないくらいです。
こういう塗装だと結露がつきやすいようで、寒いところから持ってきたときはなかなかギターケースを開けられません。
(そのギターケース、割としっかりしたハードケースがついてきて、これもラッキーでした)。
ともかく、いろいろ考えさせられる、素晴らしいギターです。
(私ではなく、伊藤賢一くんが2011年に小樽運河に来てくれたときの写真。LR.BaggsのM1を付けて音を出しています。)
追記(2013-2-17) :
とてもよいギターで、手放すのが惜しかったのですが、2012年11月に手放しました。
いまや中古市場でもなかなか手に入らないギターになってしまいました。
もし見つけたら、一度試奏してみることをお勧めします。