★ ノー・ミルク・トゥデイ／ハーマンズ・ハーミッツ（輸入盤 GFS141、制作年不明）
1.ノー・ミルク・トゥデイ／2.サンシャイン・ガール／3.ミセス・ブラウンのお嬢さん／4.見つめあう恋／5.サムシング・イズ・ハプニング／6.朝からゴキゲン／7.あの娘にご用心／8.ワンダフル・ワールド／9.ハートがドキドキ／10.恋はハートで／11.シルエッツ／12.恋のランプポスト／13.この世の果てまで／14.アイ・キャン・テイク・オア・リーブ・ユア・ラヴィング／15.ダンディ／16.雨にさようなら
「本物の音楽をあなたに。本人歌唱の贅沢な一枚。」という帯のキャッチコピー。百円ショップで手に入れた１枚２００円のＣＤが、この「ハーマンズ・ハーミッツ」でした。このＣＤの異様な価格の安さ。中身が極上のポップ・ロック・ミュージックで、一発で気に入ってしまったので、なおさらこの安値が気になってしまいました。
私はほとんどこのグループについて知りませんでしたが、1964年にデビューし、ビートルズに次いでアメリカで成功を収めたイギリスのロックバンドであるとのこと。今まで知らなかった自分を恥じ入るばかりです。いやー、本当に幸せな気分になれる、典型的な英国ロック。当分は、ポータブルＣＤプレイヤーのお供になりそうです。
ギター中心のバンド・サウンドなのですが、いろんな要素を吸収して聞きやすくアレンジしたような抜群の音楽性、さらに演奏の完成度が非常に高く、特にギター・プレイのセンスの良さが素晴らしいと思いました。とても昔のバンドとは思えない、カントリー・タッチのモダンなギター・スタイルでした。輪唱スタイルのコーラスには、私がこないだから入れ込んでいるビーチボーイズの影響も見られるようです。
同じイギリスのバンド、キンクスの曲「ダンディ」や、カーペンターズのカバーで有名な「見つめあう恋」など選曲もよく、特にロックに興味が無くても唸ってしまう名曲の数々。ああ、まだまだ聴いていない名曲、聴いていない名バンドは多い。このＣＤは、そんなことを実感させてくれました。
しかし、いかに昔の曲とはいえ、こんな素晴らしいＣＤがたったの２００円で売られてしまうとは．．．買っておいて言うのもなんですが、これこそ音楽家にとって受難の時代だと思いました。