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La 32 : Mario Sollazzo plays Ernesto Lecuona(KHA.IT Srl、2004年)
http://cdbaby.com/cd/lecuona
http://www.kha.it/

1. La 32 / 2. Zambra Gitana / 3. Gitanerias / 4. Cordoba / 5. La Primera en la Frente / 6. ...Y la Negra Bailaba! / 7. A la Antigua / 8. Vals Gitano / 9. Ante el Escorial / 10. Mazurka Glissando / 11. Minstrels / 12. Canto del Guajiro / 13. Music Box / 14. Vals Patetico / 15. Interrumpida / 16. Preludio en la Noche / 17. La Comparsa / 18. Malaguena

 

 キューバの作曲家エルネスト・レクオーナ(1895-1963)の作品集(イタリア盤)。私は前からこの作曲家に興味があったのですが、なかなか聴く機会がありませんでした。そこで、今年に入って一念奮起して海外から取り寄せたのが、このピアノ・ソロCDでした。

 上記のリンク先ページに記されている通り、彼は「キューバのガーシュイン」とも呼ばれ、400の歌曲、176のピアノ曲、50の劇場音楽、31のオーケストラ作品、11の映画のサウンドトラックなど、ものすごい数の曲を残した多作家でした。しかも、何と17才の時(1912)最初のバレー曲を作ったというのですから、かなり早熟の作曲家でした。

 聴いてみて私が一番近いと思ったのは、ガーシュインというよりはむしろアルベニスやグラナドスといったスペインの作曲家のイメージでした。
 といっても、いかにもクラシック然とした難しさはなく、南米らしいとてもリズミカルで簡潔な曲が多く、また反対に長く暗い曲の表現力も深みがあり、装飾音の華麗さの奥に、吟遊詩人の歌のような色気や異国情緒をも感じます。

 レクオーナはやはり、私の予想以上に素晴らしい作曲家でした。どうして今までもっと聴いていなかったのかと、自分の無知を反省することしきりです。彼の作曲期間とラグタイム流行期は少しだけ時代がかぶることもあり、興味は尽きません。
 演奏者 Mario Sollazzo の若々しいピアノ演奏、そして丁寧な解説を含むCDの装丁の見事さも特筆すべきです。

 

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