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【よ】

ようがく【洋楽】[名詞]
 「西洋音楽」の略語。日本において洋楽が何でも流行った時代はとうに過ぎ去り、今ではビルボード誌の多くのトップテンヒットも、日本未発売という事が珍しくなくなった。何とかして市場を活性化させるため、CMに使われているような耳あたりのいい曲だけを集めたコンピ盤が出ている。つまり今は何でもテレビなのである。

ように【ように】[助動詞「ようだ」の連用形]
 @「〜らしく」「〜みたいに」と似たような、類似や比喩の連用表現を作る。例:「疾風のように現れる」。
 A「ように」(@)が転じて、目的や希望などを表す。例:「あなたに好かれるようにがんばりたい」。他にも用法があるので、詳しくは国語辞典を参照のこと。歌詞の世界では、主に「ように」(A)がメロディーの都合などで正しく発音してもらえず、二重母音化した「う」が省略される場合がある。例:「キミが、ゲンキで、いれる、よに〜」(対訳:君が元気でいられるように)。この手の、何だか元気が萎えてしまう歌詞を平気で作れる人は、ひょっとしたら舌が短いのかも知れない。

よくよう【抑揚】[名詞]
 言葉や音楽のような音声の、高低や強弱や勢いといった調子のこと。英語では「intonation」。メロディー、コード、リズムといった音楽の全ての要素に適用できる。アーティキュレーションやテンポと同様、音楽演奏の制御になくてはならない要素。抑揚は、人によって無限の表現方法と可能性があり、また伝承性と即興性を兼ね備えている。音楽の本質の一つと言ってもいいかも知れない。ただし、付けたつもりでも聴いている人にはわからなかったりすることもあるので、演奏にも解釈にも熟練が必要。また、勝手気ままに付ければよいと言うものでもない。世の中には、奇妙な抑揚で話す人がいるのと同じかそれ以上に、奇妙な抑揚による音楽が溢れている。メロディーがよくても、抑揚の付け方が変なだけで、どうも聴く気になれないという場合もある。伴奏をマシンに頼ったテクノ系アーティストの影響で、抑揚という言葉をよく知らない人、または知っていてもあまり意味がないと思う人も多いみたいだ。

よこがお【横顔】[名詞]
 横から見た顔のこと。英語では「profile」という。人間の顔は、見る角度(アングル)によって違った印象を持つ。鼻が高く彫りが深い西洋人ならなおさらである。このため、横顔は人相を捉える良い手段として古来より利用されてきた。あるミュージシャンの広告用スチール写真で、何でみんなまっすぐ正面を見ずに、横や斜めを向いてカッコ付けてるのかな、と思うことがある。実は、正面から写すと支障があるようなマズイ顔をごまかすため、プロのカメラマンがアングルをいろいろ工夫するのだ。これで、我々アジア民族のあぐらをかいた鼻でも少しは高く見える。アングルをとことん追求すると、最後はエジプトの壁画に近くなる。これ以上はない完璧な横顔だ。横顔は人物紹介にも多用される。プロフィールの文章を読んでも、その人の一面しかわからない場合があるのは、やはりこの「横顔アングル」の場合と共通点がある。誰だって良い顔だけを紹介したいもの。裏の顔なんて見せない。

よに【よに】[助動詞「ようだ」の連用形の省略形]
 →ように。

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