今まで私が経験したライブの素晴らしい共演者の一部を、つたない言葉で恐縮ですが少しずつご紹介いたします。言葉足らずな所は、ご容赦のほどお願いいたします。50音順の目次を作りました。
ここに出て来ない共演ミュージシャンがまだまだ何人もいらっしゃいます。順次追加していきたいと思います。(50音順)
AKIさん
浅井 のぶさん NEW!!
荒谷 みつるさん NEW!!
飯泉 昌宏さん
池庄さん
伊藤 賢一さん NEW!!
上辻 和信さん
ウェットマウス・ジョーさんと朱華さん
打田 十紀夫さん
小川 倫生さん
亀工房さん
川合 ケンさん
岸部 眞明さん
北村 昌陽さん
クレズマー・デュオさん
小松崎 健さん NEW!!
斎藤 光始さん
城 直樹さん NEW!!
新間 英雄さん
Sketch(益田 洋)さん
ダック・ベイカーさん
谷本 光さん
デニッシュさん
天満 俊秀さん
トム・ロングさん
ニコライとニコラスさん
野田 悟朗(ノダゴロー)さん
ノブエリさん
登本 貴夫さん
HARD TO FINDさん
一 卓嗣さん
HEAT VOICEさん
福本 夢さん
藤原 シゲトシさん
覆面シンガーさん
PETAさん
星 直樹さん NEW!!
前澤 勝典さん
masaki & kazukoさん
昌己μ(masakiμ)さん
益田 洋(sketch)さん
松橋 英一さん
南澤 大介さん
安田 守彦さん
夢和さん
RINKAさん
ROOTSさん
◎デニッシュさん(そういえばフルネーム聞いたことなかった...)
元・札幌在住の本格的なタブラ奏者で、インド・ヒマラヤのご出身だそうです。私は1997年から、小樽のレストランでの演奏の際に初めて知り合いました。そこで2年弱、1ヶ月に2〜3度は一緒にプレイしてきて、西洋音楽とは全く異なるタイム感覚に感銘を受けました。私と同じく、ストリート・パフォーマンス(ススキノ)でも活躍されていました。
2001年まで、小樽・札幌近郊の私のライブで、ゲストとして参加してもらっていました。しかし、デニッシュさんは2001年11月いっぱいでインドへ帰国することになりました。2001年10月17日の小樽・一匹長屋でのライブが、私と共に演奏した最後のステージとなりました。本当に残念です。
デニッシュさんがいてくれたおかげで、私は今まで楽しい音楽生活ができました。音楽家としても、その人柄も、ポジティブな考え方も、素晴らしい人でした。私は、彼と数年間一緒に演奏できたことを誇りに思うと共に、再び相まみえる機会を心から願っています。
2000-1-5? at Otaru "Ippiki Nagaya" (photo by Yuziro Mori)
◎AKIさん ホームページはこちら
TABギタースクールから「Jimi's Spirit Of Acoustic」(1998)、「Acoustic Rock Guitar」(2001)、自主制作で「Harvest Moon」(2002)を発表している超絶ギタリストです。ピーター・フィンガーに傾倒されていて、ドイツのアコースティック・ミュージック・レーベルのオムニバス盤にも、本名で参加されていますが、そのAMRから琴奏者の帯名久仁子さんとのユニット「HA!/AKI&久仁子」(2003)で世界デビュー。今や海外ツアーに出掛けるほどの世界的ミュージシャンです。
1999年9月12日(東京・吉祥寺のスターパインズ・カフェ)のダック・ベイカー&打田十紀夫ライブに、私とAKIさんがゲストで出た際、初めて生のステージを拝見して、そのエネルギッシュな音使いに感動しました。実際にお会いすると、あのすさまじいパワフルなフレーズからは想像しにくい(?)とても優しい方でした。本当に憎めない性格なのです。
私は、2001年8月4日(東京・吉祥寺スターパインズカフェ)のTABギタースクール10周年記念ライブ、2002年秋のAKIさんの北海道ツアー以降、いろいろな場所で何度も共演してきました。
◎打田 十紀夫さん ホームページはこちら
言わずと知れたTABギタースクールの主催者。日本最高峰のカントリー・ブルース・ギタリストとして、ソロ・ギターの楽しさと奥深さを教えてくれます。
私は、就職のために上京した10数年前からおつきあいさせてもらっています。打田さんの結婚式のパーティーの際、なんとバンダナ巻いて「ジンギスカン・ラグ」を演奏したのは、もはや良い思い出です(その時、打田さんは「牛丼」か何かを弾いていたので、ドッコイドッコイかな)。
おおらかな人柄も魅力です。ライブでは、いつもプロレスの話題で楽しませてくれます。私は、数年前とても迷っていてブルーだったときがあり、打田さんに励まされていなければ、今のようにギターを続けていなかったかも知れません(苦しいときの友達こそ、本当の友達だと思うのです)。私は、この人に足を向けて寝ないことにしています。2003-4-28 at Sapporo Kraps Hall (photo by TAB Guitar School)
今までの共演暦は、2001年8月4日(東京・吉祥寺スターパインズカフェ)、8月5日(大阪・ミノヤホール)のTABギタースクール10周年記念ライブにて。また、2003年3月には東京、4月には小樽と札幌で共演しました。いずれも大盛況でした。その後も何度か共演しています。
◎ダック・ベイカーさん ホームページはこちら
いにしえのキッキング・ミュールから、現在に至るまで第一線で活躍する、強烈な個性派ギタリスト。発表しているアルバムは数多く、ナイロン弦ギターを使ったソロ・ジャズや、フィドル・チューンなど多才なソロ・ギターが堪能できます。その独特な味のある演奏に似合わず、実はかなり研究家肌の人で、ルーツミュージックに対する深い知識と敬愛が感じられます。
私は、1999年9月12日のダック・ベイカー&打田十紀夫ライブでゲスト出演し、そして2000年3月28日(東京・吉祥寺のマンダラ2)には、ダックのソロライブのオープニングアクトを努めさせていただきました。前回、マニアックなラグタイムの話をしたのを覚えていてくれて、ご厚意で貴重な資料をご寄贈いただきました。もう感激でした。
2001年8月4日(東京・吉祥寺スターパインズカフェ)、8月5日(大阪・ミノヤホール)のTABギタースクール10周年記念ライブでも共演していただきました。
◎岸部 眞明さん ホームページはこちら
中川イサトさんに学び、1995年に「TRUTH」でデビューした大阪のアコースティック・ギタリスト。ピエール・ベンスーザン的なメロディック・ギターから高度なジャズ調の曲まで、その音楽性はバラエティーに富んでいます。2作目「Growing Up」も、新たなギター・ソロの魅力を聞かせてくれる好盤で、とてもいいです。その後も優れたアルバムを発表、いずれのアルバムにも楽譜が出ていますので、ギターファンは要チェックです。
2004年にはアメリカのナショナル・フィンガースタイル・ギター・コンテストで堂々の二位。日本を代表するフィンガースタイル・ギタリストの一人と言っても過言ではありません。実は私、自分のライブに一度だけ岸部さんをお呼びしたことがあります。2000年3月25日(大阪・ミノヤホール)のライブで、光栄にもゲスト出演していただいたのです。寡黙に、シリアスな音世界を追求されていて、予想に違わぬ素晴らしい演奏でした。いつかまた機会があれば、と思っています。
新進気鋭のブルース・ハーピスト、ウェットマウス・ジョーさん。ギターでサポートの朱華さん。2000年3月25日(大阪・ミノヤホール)の私のライブに、ミノヤホールさんのご紹介で、前座で演奏していただいたアーティストですが、個人的にとても感激しました。正統派のブルース・ハープの魅力のみならず、時にはリー・オスカーのように、対位法的な曲吹きやタンゴまでこなすユニークな音楽性と表現力が、私の好みにガツンとヒットしたのです。今だから言いますが、この人たちがメインで私が前座でも、全然おかしくありませんでした。
ウェットマウス・ジョーさんのソロCD「ハープトーン」(1999)は、バックの小粋なフィンガースタイル・ギターも楽しめるので、見つけたら即買いをお勧めします(ああ、「好きなCD」で紹介するつもりだったのに!)。
◎斎藤 光始さん ホームページはこちら
1997年のオムニバス盤『アコースティック・ギター/ソロ』(OTR-009)にも参加している、長身の個性派ブルース・シンガー。1994年、自主制作カセット「空の果てまで歩いていきたい」に感動し、お手紙を出したのがつきあいの始まりでした。以降、東京の砂町で数回開かれたお座敷オムニバス・ライブ(1994〜)などで共演しています。戦前ブルースに造詣が深く、私が実際に初めて出会った、2フィンガースタイルのギタリストでもあります。
2000年、初の自主制作CD「原風景」(Pinewoods PRCD0001)を発表しています。これは、斎藤さんの代表的な歌を収めていて、数曲のアコースティック・ギター・ソロも含んでいるのでお勧めです(東京のカワセ楽器にありました)。同じ戦前ブルースといっても、打田十紀夫さんとは異なるスタンスの音楽で、よりプリミティブな衝動と詩情を感じることができます。これを含めて、2005年現在で三枚のCDを発表。
その斎藤さんのお友達で、東京の砂町のお座敷オムニバス・ライブ(1994〜)の主催者でもありました。ピート・シーガーや初期のボブ・ディランのようなフォーク・ミュージックに含蓄があり、ブルース・マンの斎藤さんとは好対照です。
ちょうどオウム事件が問題になっていた頃「地下鉄サリンのブルース」を歌ったりと、その時事ネタを取り入れたユニークな歌詞と軽快な演奏が魅力です。いつも歌い終わって間髪入れずにMCをしゃべり出すのが、味だなあと思います。しばらくご無沙汰していますが、また機会があればお座敷で共演したいです。
◎一 卓嗣さん ホームページはこちら
同好会「ギタリスツ」で知り合ったフィンガースタイル・ギタリスト。私の親しい友人です。ミニカセット「First Step」(1988)、「Monument」(1990)を発表していて、1997年のオムニバス盤『アコースティック・ギター/ソロ』(OTR-009)にも参加しています。
印象的なアルペジオによるオリジナルのフィンガースタイル・ソロは、とてもきれいです。私が言うのも何ですがルックスもよく、なぜこの人がずっと長い間CDデビューしていなかったのか、とても不思議でしたが、ついに2005年に『Blanc(ブラン)』というミニアルバムを出しました。私がずっとCD出すように勧めて以来、ついに発表されたCDで、とても感慨無量です。
彼とも、砂町のお座敷オムニバス・ライブ(1994)などで共演しました。さらに、本格的なジョイント・ライブは、2003年3月22日の千葉・アンダンテで実現しました。
◎南澤 大介さん ホームページはこちら
同好会「ギタリスツ」の元主催者で、現在はプロの作・編曲家、そして私の東京時代最初の友人でもあります。カセット時代から含めると、多くの自主制作アルバムを発表しています(私は特に「Night-Flying」(1988)、「Father & Son」(1991) などが好きです)。日本で一番最初に、あのマイケル・ヘッジズの奏法を本格的に解析したことでも知られていて、実はギターもすごい人なのです。
私は、初のカセット「最後のペンギン」(1986)で彼のオリジナル「Mary's Journey」(これがまたいい曲)を取り上げ、「猫座のラグタイマー」(1989)で2曲彼と共作しています。また、数度のホーム・コンサートなどでも共演したことがあります。そして、2002年2月2日の東京・フーチークーチーでの私のライブに、久しぶりにゲスト出演していただいた他、何度か共演の機会があります。
なお、CD付き楽譜集「ソロ・ギターのしらべ」シリーズをリットー・ミュージックから数多く発表。付属CDだけでも楽しめます。数々の名曲のソロギターアレンジを気軽に楽しめる良著で、お勧めします。
◎登本 貴夫さん ホームページはこちら
山梨県の清里近くで「夢弦」として活動されている、楽器制作者&演奏家です。北海道にも住んでいらっしゃったことがあり、私が初めてお会いしたのはまだ大学生の時で、札幌近郊で開かれたライブを見たときでした。ハンマーダルシマー、ハープ、ギター、そして笙(しょう、雅楽で使う小さな管楽器のようなもの)などを使ったライブで、その美しい音楽世界に魅せられたものです。
2000年3月30日(木)、山梨県北巨摩郡大泉村・ハートランドにて、私はジョイントライブをしました。初めて会ったときと変わらぬ美しい世界、そしてさらに磨きのかかった広さを感じる音楽を楽しませていただきました。CD『星の詩』などもお勧めです。
◎亀工房さん、前澤 勝典さん ホームページはこちら
私の生涯の友人でありライバルでもある不世出のギタリスト、前澤勝典くんと奥さんの朱美さん(ハンマーダルシマー)のデュエット・バンド。長野県を拠点にライブ活動をしています。まずアイリッシュの美しいメロディーから、リズミカルなダンス・チューンまで、ハンマーダルシマーの美しい音世界が堪能できます。そして、ギターのエネルギッシュな伴奏から、時に見せるすさまじいギターソロが光ります。本場アメリカでギター修行したそのスタイルは、力強く幅広いものです。待望久しかったデビューCD『マイ・タートル・イマジネーション』は、2001年5月に発売。二枚目の『ジャーニー』(2003)も素晴らしいアルバムでした。
お二人の息はピッタリで、独り者の私がこう言うのも何ですが、やはりご夫婦ならではのコンビネーションが素敵です。私は、トム・ロングさんのハートランドでのライブの時(2000年7月23日)に彼らと初共演しました。その後、2001年8月9日の札幌・かでる27での亀工房コンサートに、私とHARD TO FINDがゲスト出演しました。
なおギタリスト前澤くんとの共演暦は古く、1987年に東京・大森の今は無きライブハウス「チャレンジャー」で共演したのが最初で、その後何度かご一緒しました。そして、2002年2月1日の長野・ファイブペニーズで久しぶりに共演。Eのブルースでのセッションは新鮮で、楽しかったです。その後も、前澤くんとはギターソロ・ジョイントなどで何度か共演する機会があります。
◎トム・ロングさん ホームページはこちら(リンク切れ)
アメリカ・西海岸の素晴らしいケルティック・ギタリスト。身長2メートル以上の大きな人ですが、その音楽は繊細にして土の匂いを感じさせる、自然体で大変心地よい音楽です。CDはソロが3作、オムニバスに2作などがあり、全てTABギタースクールの通販で手に入ります。ケルティック以外にも、ブルースやヒルビリー・ソングなど、とても味のある音楽です。話してみると大変優しく楽しい人で、ナイス・ガイという言葉がこれほど似合う人もそういないと思います。
私は2000年7月20〜23日にかけて、ライブで共演させてもらいました。すぐ前でご紹介した前澤君は、アメリカ修業時代にトムと知り合い、兄弟のように仲良しです。
私も前澤君と同じく、トムのことは「ビッグ・ブラザー」だと思っています。
その後の活動の噂をあまり聞いていませんが、また彼のギターが聴きたいです。
◎HEAT VOICEさん ホームページはこちら
釧路を拠点に活動する、伊藤和彦さんと目黒裕之さんの2人組フォーク・デュオです。NHK総合テレビの「だいすき北海道」という番組のオープニング、エンディング・テーマを歌っていて、北海道にお住まいの方はその心地よい歌声を聞いたことがあるでしょう。CDシングルも発売中です。
2000年9月10日、「コンブ2000」にて共演いたしました。うわさは聞いていたものの初めて目の当たりにして、とても楽しませてもらいました。声がヒートというかとても澄んでいて、またオリジナル曲の数々がとても優しい気分になれる良い曲なのです。小樽と同じ港町で活躍されていて、初めて会ったのにとても親近感が湧いています。お互い、がんばっていきましょう。
◎浅井 のぶさん ホームページはこちら NEW!!
北海道北見市出身、札幌在住、全国的にライブ活動も行っている正統派のフォーク・シンガーです(以前は「浅井修平」さんでしたが、最近は「浅井のぶ」さんとして活動しています)。PETAさんプロデュースによるデビューCD『20世紀の夜も更ける頃』(1996年)は、70年代フォークのエッセンスを感じさせる好作品集です。優しい歌声に乗せて、放浪する寂しさの中から心の安らぎを求めていく歌詞の世界も渋く、かっこいいです。
かなり以前、偶然に大阪のミノヤホールでお会いしたのが最初でしたが、その後2000年に釧路市で行われた「コンブ2000」で共演しました。レパートリーの一つ「ミッドナイト・トレイン・ブルース」、ラグタイムっぽくて好きです。なお浅井さんは、2005年に脱サラして、自宅を兼ねたお店「Cafe & Lunch & Beer 楽天舎」と、ギターショップ「ハートランド」をオープン。北海道ならではの音楽を発信すべくいろんな活動をしています。私も楽天舎で2006年にライブをさせていただいたり、ギターを何本もリペアに出したりと、最近ますますお世話になっております。
◎HARD TO FINDさん ホームページはこちら
精力的に活動する、札幌のダルシマー・バンド。結成は1988年、メンバーのソロ作を含め多数のCDを発表していて、もはやベテランです。編成は、ハンマーダルシマー(小松崎健)、フィドル(小松崎操)、ギター&アイリッシュ・ブズーキ(星直樹)、ホイッスルなど(扇柳徹)。学生時代からずーっとお世話になっている人たちなので、ここで改めて紹介するのは何だか気後れするのですが、とても素晴らしいバンドで、人間的にも学ぶところの多い人たちです。
彼らの音楽を一言でくくるのは非常に難しいのですが、ハンマーダルシマーという普通あまりなじみのない楽器を中心に、オカロランなどのケルティック音楽、ヨーロッパの伝承音楽、モンゴルや日本などのアジアの民謡、そして切ないメロディーのオリジナルまで、いろいろな音楽を聞かせてくれます。
2000年11月30日、札幌のインディゴでのハード・トゥ・ファインドのライブのゲストに私が招かれ、長いつきあいでしたがここで初めて共演が実現しました。次の共演は、12月7日の千歳市民文化センターで、また私がゲスト出演。その後、2001年8月9日の札幌・かでる27での亀工房コンサートに、私とHARD TO FINDがゲスト出演しました。
2003年にはリーダーの小松崎健さんとのジョイント・ライブ、またRINKA(小松崎操さんと星直樹くんのユニット)とのジョイントなどがあり、何度か共演の機会がありました。
◎安田 守彦さん ホームページはこちら
ソロ・アルバム「風の歌が聞こえる 〜pieces for guitar,harp guitar,tiple」を発表している、心洗われる美しい音楽を奏でるアコースティック・ギタリスト。1997年のオムニバス盤『アコースティック・ギター/ソロ』(OTR-009)に参加、その後自らオムニバス盤「アコースティック・ブレス」(セイゲン・オノのマスタリング)のシリーズを数多くプロデュースしています。
私は1997年に、安田さんのお招きで浜松のヤマハで一度だけオムニバス発売記念コンサートに出演し、その際に北島尚彦さん、佐藤勇次さんとともに安田さんも演奏したのでした。奇妙な形のハープギターからの音色は、ギターの範疇を越えて星のようなきらめきがありました。また、2003年に大阪でジョイント・ライブもしました。
また機会があれば是非共演したいです。
先にご紹介している HARD TO FIND のフィドル奏者(小松崎操)とギター&アイリッシュ・ブズーキ奏者(星直樹)のユニット。HARD TO FIND のコンサートの中程でこの組み合わせがたまに見られましたが、「ミッドナイト・ライブ」と呼ばれる札幌 ZIPPY HALL での夜10時から(!)のライブがメインの活動だったと言います。
同じくヨーロッパの伝承音楽を主に演奏しているはずなのに、HARD TO FIND の音楽とは不思議と印象が違います。編成がシンプルであることから、操さんのフィドルの細やかで流れるようなメロディーと星くんの絶妙なバッキングという分担が途切れずにはっきりしてきて、より専門的・求道者的に感じられるのです。フィドルを思う存分味わいたい方はもちろん、ギター・ファンは星くんのギター・ワークに注目すること。唯一無二の名バンドから生まれた、やはり唯一無二の名ユニットです。
2001年7月4日、小樽の一匹長屋で私とのジョイント・コンサートが実現しました。
◎福本 夢さん ホームページはこちら
札幌在住の二胡奏者で、海外でも活躍されています。2001年12月21日、「ケアハウス・ホワイトキャッスル」にて、私は一緒に演奏する機会を得ました。彼女の二胡の幽玄なメロディーに感動しました。また、二人で一曲だけ即席で合わせ物をやりましたが、普段あまりやらないことなので、とても楽しかったです。
2002年2月の小樽一匹長屋での私のライブに、ゲスト出演していただきました。
◎谷本 光さん ホームページはこちら
札幌在住の若手フィンガーピッキング・ギタリスト。マイケル・ヘッジズやプレストン・リード、中川イサトなどの影響を受け、タッピングなどを織り交ぜた優れたオリジナル曲を弾き倒します。2000年10月、打田十紀夫さんの札幌でのギタークリニックで、私ははじめて彼に出会い、その腕前にビックリしました(当時は「耳汁」という変な芸名で活動していました)。
よく話を聞いてみるとまだ高校生、しかも私の樽商時代の先輩である西野さんや小西さんとも顔見知りであると聞き、二度ビックリ。時代は変わる...。自分が高校の頃一体何をしていたかを想像すると、本当に気恥ずかしい限り。様々なコンテストで賞を受けるなど、これからの動向が楽しみな若手有望株です。
2002年1月のマイカル小樽で、私は彼と2度共演しました。ステージの外にある池に飛び込むなど、その常識はずれのショーアップ精神もすごいと思います。ま、負けないぞ、耳汁クン!追記(2006-3-9):谷本くんはしばらく活動休止の状態だったようですが、2006年からまた活動を再開したそうです。あのなかなか更新しなかったホームページも変わりました。これからの彼に要注目です。
◎昌己μ(masakiμ)さん、masaki & kazukoさん ホームページはこちら
岡山のフィンガースタイルギタリスト。1997年に、浜松のヤマハでのオムニバス発売記念コンサート(安田さんたちと共演)が終わり、その終了後の会場でギターを弾いてくれたのが、昌己μさんとの初めての出会いでした。私よりも変な(?)チューニング、そしてパーシャルカポを2つも使っての洗練されたギターミュージックに、まずビックリしたのを覚えています。その後、オムニバス盤「アコースティック・ブレス」のシリーズで、その衝撃が確かなものとして改めて伝わってきたのです。ソロアルバム「geometry of voicing」(2000)に、昌己μさんの新たなギター世界への挑戦が記されています。
2002年1月、昌己μさんがお世話してくれたおかげで、岡山の楽器店「oldtime Picking Garage」で共演することができました。シモのパーラーギターに噂のパーシャルカポを付け、昌己μさんの織りなす幻想的な演奏とその確かな音楽性に、私は同じギタリストとして脅威を感じました。
さらに、2003年の岡山市・楽器堂、小樽や札幌でのライブにて、奥さんとのデュオ「masaki & kazuko」とも共演しました。kazukoさんの歌声は、ケルティック音楽の美しさを引き出す透明感があり、またブルースやロックなどの洋楽嗜好が粋。昌己μさんのギター世界の源泉も垣間見え、素晴らしいステージでした。
◎藤原 シゲトシさん ホームページはこちら
以前は倉敷、現在は伊豆在住のフィンガースタイルギタリスト。1970年代のフォークブームからのキャリアを持つベテランで、ジョン・レンボーンなどのアイリッシュ音楽と共に、ループやノイズ、オルタナティブ、そして音響機器にも造詣が深いという、かなり異色のギタリストです。ジョン・フェイヒイの最後の来日コンサートでもオープニングを務めたり、岡山のライブハウスの老舗「ペパーランド」でのコンスタントな活動など、ライブも活発に行っています。
CDには『ドッグ・スター・ライジング』があります。2作目も是非出してほしいところ。2002年1月27日の倉敷音楽舘で共演、私は初めて藤原さんのギターを拝聴しました。アイリッシュのギター編曲ものから、ディレイマシンを駆使したループによるインプロビゼーションの世界までの広がりを見せるパフォーマンス。そのスタイルにとらわれないフリーな音楽観は、私にとって大変刺激になりました。その後、2005年には伊豆のSpice Dogでも共演しました。
◎上辻 和信さん ホームページはこちら
大阪のクラシック&ラグタイム・ギタリストで、ギター教室の先生でもあります。過去アメリカのラグタイム・フェスに参加、本場のラグタイムに接しています。2001年に発表したスコット・ジョプリン全集の4枚組CDと楽譜は、長年の努力の結晶であり、日本のラグタイム・ギターの金字塔といっても過言ではありません。
2002年1月28日の大阪・ミノヤホールで、私は上辻さんに特別ゲストでご出演いただきました。いきなりスチールとナイロン弦の混合ダブルネック・ギター! 上辻さんの編曲は、クラシックの方法論に留まらず、ダブルネックの一方(スチール弦)を半音下げるチューニングを用いることによって転調の自由度を高めるという、恐らく他に例のないユニークなものでした。曲によってはカポタストを演奏中に外し、転調先のキーを確保するという荒業まで出て、こうした普通のクラシック・ギタリストとは全く異なるバイタリティー、そして精緻な編曲術に私は感激しました。
また共演できる機会を楽しみにしています。
◎川合 ケンさん、ニコライとニコラスさん ホームページはこちら
名古屋のウクレレ奏者/ギタリスト。オムニバスの「アコースティック・ブレス」シリーズに参加、しかしそのレパートリーはかなり幅広く、クラシックから歌謡曲まで、様々な音楽でウクレレの魅力を伝えていらっしゃいます。ウクレレ奏者の日本中部地区連合(通称「ウ中連」)の方たちとともに、楽しいライブ活動を繰り広げています。バイオリンとのユニット「ニコライとニコラス」でも活躍中です。
2002年1月29日の名古屋・ウエスト・ダーツ・クラブで、初めて川合さんの演奏を生で聴きました。実はちょうどこの前の日、親しいお友達が亡くなったとのことで、神妙な面持ち。その方に捧げるような、心のこもった演奏が胸を打ちました。目頭が熱くなってしまいました。ウクレレとはこんなにも情感あふれる音を出すことができるものなのだと、私はその時初めて知ったのです。私のライブが終わった後、「あいつにもこのライブ、聴かせたかったなあ」と言った時、私は本当に泣いてしまうところでした。
今度またお会いするときは、笑顔で川合さんの音楽を聴かせてくださいね。
2002-1-29 at Nagoya West Darts Clubl (photo by Hidaka Aoki)
向かって左がニコライ(川合)さん、右がニコラスさん。
(追加)2002年10月24日に、再びニコライとニコラスさんと同じ場所で競演いたしました。予想に違わず前回より楽しく、それでいてじっくり聞くことができる、素晴らしい演奏でした。
その後、川合さんとは何度も共演しています。いつも楽しみにしています。
◎覆面シンガーさん ホームページはこちら
2001年7月の追分ラッキーフェスに初めて登場した私の友人で、なぜかパンダみたいな覆面をつけています。何と私が作った歌を歌ってくれたので、とても感激しました。フェスでは2曲しか歌ってくれなかったので、「それでいいのか覆面クン」と小松崎健さんに野次られていましたが、あれでよかったのではと思います。
追分ラッキーフェスにしか出ない人だと思っていたのですが、2002年2月14日、札幌ジャック・イン・ザ・ボックスにて行われた私の「バレンタインライブ」にも特別ゲストとしてご出演いただき、「もてない男」という切ない歌を歌っていただきました。
いつか覆面クンとデュエットしたいのですが(CD『歌箱』では実現済み)、どうも私と同じステージに立つのを嫌がるのです。今度彼に打診しておきますが、見こみ薄かも。何と大阪でも、2002年10月22日にゲスト出演してもらい、ファンの皆さんからあきれられてしまいました。彼の出番は年に一回、という不文律が破られ、今では顔なじみのお店にヒョイヒョイと出てしまうので、私は恥ずかしい。
◎PETAさん ホームページはこちら
現在は札幌に在住しているシンガーソングライターのPETAさん。その優しいメロディーと歌声、思索的な歌詞、優れたギターワークで定評があります。全国各地でライブ活動を展開しているベテラン・シンガーです。CDは4作発表されていて、そのどれもが風格を感じさせる素晴らしい作品集です。
まだ私が会社員時代の1992年ごろ、私は元ふきのとうの山木康生さんのライブで演奏させていただく機会があり(友人の夢和くんつながり)、その時にPETAさんに初めてお会いしました。それから早十年、北海道のアコースティック・ギターMLの「ハグネット」での宴会の席で、久しぶりにお会いできました。その後、ついに2002年5月8日の小樽一匹長屋で光栄にもジョイント・ライブをやらせていただきました。
PETAさんの「ダイヤモンドの輝き」という歌は私のお気に入りで、特にリクエストして共演させていただきました。また機会がありましたらご一緒させていただきたいです。
◎天満 俊秀さん、ROOTSさん ホームページはこちら
大阪・高槻のギタリストで、2000年に大阪で一度お会いしたのが私とのなれそめでした。その時にいただいたCD「1st」は、ケルティック・ギターのアレンジとオリジナル曲が半々くらい入った好盤で、天満さんの美しいギターの響きが楽しめました。その他にも、バイオリン(平野有希さん)とのユニット「ROOTS」で計4枚のCDを発表されています。
2002年秋の本州ツアー企画時、井上楽器さんのご厚意で、10月23日「DOVE-TAIL」さんでのソロライブが実現したのですが、そこで天満さんにゲスト出演していただきました。天満さんは当時、井上楽器でギターの先生としても活躍されていて、当日はその生徒さんが多く駆けつけていただきました(多謝!)。さらに、その後も何度も共演しています。
天満さんの演奏は、CDでの清楚な印象に加えて、美しい中に芯のある実力派のプレイです。ケルティック・ギターを真正面から探求されているだけでなく、実はブルースもやったりしていて、バリエーションも豊かなのです。現在のメイン・プロジェクトであるROOTSとの初共演は、2003年11月8日、大阪のカフェテラス讃でした。平野さんのクラシックの素養から来る美しいバイオリンの調べが、天満さんの意外にダイナミックなスタイルとマッチしていて、私は魅力的なケルティック音楽を堪能しました。
◎北村 昌陽(まさひ)さん ホームページはこちら
東京のラグタイム・ギタリストで、過去「アコースティック・ブレス」シリーズに、自作のラグタイム・ギター曲を発表しています。また、MP3サイトでもオリジナル曲やクラシック・ラグのアレンジものを発表しています。その完成度の高さと、何より楽しくスイングする演奏がとても魅力的です。
私は、音楽家をプロとそうでない人に分ける世論を否定する人間なのですが、いわゆる「アマチュア」でも北村さんのラグタイムの放つ輝きは、プロと呼ばれる演奏家たちのラグに全くひけをとっていません。そのことは、北村さんのギターを聴けば、多くの人が同意してくれるでしょう。
2002年10月26日、千葉県の柏商店街でのステージや、新柏のキッチンパタータでのジョイントライブで競演いたしました。
札幌を拠点に活躍する堀口くん(サックス)と田中さん(アコーディオン)のユニット。日本ではプレイする人が珍しいユダヤの音楽「クレズマー」を追求していて、その異国情緒あふれる旋律と息の合った楽しい演奏が魅力的です。
私は以前のワールド・ミュージック・ブームの頃、クレズマーの音楽を知り、かなりはまりました。しかも彼らは、音楽以外にも、ユダヤの民話を人形劇で楽しく演じたり、チンドン屋をやったりと、ユニークで幅広い活動をされています。近年までは、小樽運河でもストリートをしていて、私とは運河での音楽仲間でした。
堀口くんがDJを務める札幌・三角山放送局の番組に何度かおじゃました他、2002年4月13日(土)には札幌の喫茶「レモンハート」にて共演したのを皮切りに、その後何度かご一緒しています。
2003-2-8 at Eniwa "Musokan" (photo by Hidehumi Onuma)
◎池庄さん ホームページはこちら
札幌で活躍するアコースティック・ギター・デュオで、池田靖司さん+庄司聡史さんの名字の頭文字から命名。多くのライブをこなし、憂歌団で有名な内田勘太郎との競演歴もあり。ニューエイジ的な癒しの曲から、バリバリのラグタイム・ブルース、ジャンゴ風のジャズまで、その音楽性は大変豊か。誰が聞いても楽しめる、ナイスなデュオです。
私がラブコールして、2002年12月27日(金)に札幌「くう」で初共演しました。2003年2月にも共演。最新作となる第二弾CDでは、私がライナーノートを書きました。一時期活動休止中でしたが、現在(2006)に活動を再開したとのこと。うれしいニュースです。
また、池田さんの参加するユニークで実力派のバンド「キッコリーズ」も活躍中です。
◎小松崎 健(けんじ)さん ホームページはこちら NEW!!
札幌のアコースティック・グループ「HARD TO FIND」 のリーダーで、ハンマーダルシマー奏者。実は元々はバンジョー奏者で、さらにギターもマンドリンもフィドルも...というマルチプレイヤー。ブルーグラス音楽を私に教えてくれたのも小松崎さんなのです。健さん(仲間内では「けんさん」と呼んでいます)との「二人だけの共演」は、2003年1月25日(土)に札幌の「スペース2・3」で実現しました。改めて、ハンマーダルシマーの音色の深遠さを感じました。
2007年末から、改めて私とのジョイント・ライブがスタートしました。今のところ特にユニット名はないのですが、12月の札幌・ジッピーホールを皮切りに、2008年には初のアルバム制作、そして本州ツアーも予定されています。
札幌のアコースティック・ギタリストで、もう十数年前からのおつきあいです。叙情的な演奏から、軽快なラグタイム風の曲まで、独特の伸びやかな音楽を聴かせてくれます。CD「夜の森」は、隠れた名盤です。
彼との共演は意外にも早く、1990年にはすでにジョイント・ライブをやっていました。昔は本名の「笹浪」クンだったのが、いつの間にかこのロマンチックな芸名を使うようになっていました。その後、元ふきのとうの山木康生さんの「山木クラブ」で、一時はPETAさんと共に各地で活躍していましたが、1995年頃札幌に帰ってきて、その後はあまり会う機会がありませんでした。
しかし2002年、私は彼と久しぶりに再会。2003年1月19日(日)の恵庭「夢創館」で、ついに一緒のステージで演奏することができました。これからの彼の活躍が楽しみです。
1960年よりプロ活動を開始された、東京のクラシック・ギタリスト。他のページでも何度かご紹介していますが、日本のクラシック・ギタリストとしては初めて、本格的にラグタイムに取り組んだ人です。私は東京時代に何度も新間さんのご自宅を訪れ、ラグタイム音楽について多くのことを教えてもらいました。
新間さんは、これまでにもアルバムや教則本を多数発表されています(現在は自主制作が中心)。音楽についてはもちろん、新間さんのわかりやすくてきちんと筋の通った考え方からも、私は大きな影響を受けました。もう長いおつきあいですが、2003年3月21日、国分寺クラスタにて初めて共演が実現。私が生まれる前からギタリストとして生き抜いてきた、本物の音楽家の生演奏に感動しました。これからも、日本におけるラグタイム・ギターのゴッドファーザーでいてほしいと思います。
◎益田 洋(Sketch)さん ホームページはこちら
横浜在住のギタリスト。チェット・アトキンスに影響を受けてソロギターの道へ。渡米されたり、多くの舞台やライブで演奏したりと、素晴らしいキャリアを持っている実力派ですが、一時期音楽から離れていた時期もあったそうです。しかし、2002年から再びギタリストとして積極的にライブ活動をされています。
オリジナル曲を収めたCD『Sketch1』、ビートルズ曲集『With A Little Help From My Friends』は、ギター・ファン必聴盤です。特にビートルズのアレンジ物は、海外を含めて高い評価を得ています。イマジネイション溢れるオリジナル曲もお勧めです。
私は以前からお名前は聞いていましたが、インターネットが縁で交流、2002年に初めてお会いして、すっかり意気投合してしまいました。何だか昔からの知り合いみたいに、気さくに話せる兄貴分のような方です。2003年3月30日、海老名シュガーでのオムニバス・ライブでAKIさんとともに初共演すると、Sketch さんの北海道ツアーで共演、私の関東ツアーで共演と、これまで何度も一緒に演奏してきました。
札幌のギターとボーカルの二人組。高橋信博さん(ギター)と高橋恵理子さん(ボーカル)のお名前の頭がデュオ名になっているのは池庄さんとほぼ同じ理論で、この名付け方は今流行なのでしょうか。
小樽の一匹長屋から、私のライブのオープニングとしてブッキングのお願いがあったので、軽い気持ちで引き受けたのが2003年の6月でした。そこで初めて彼らの音楽を聴き、その実力に思わず唸ってしまいました。キャロル・キングなどのようなポップス感覚溢れるエリさんの歌声と、ノブさんのリズミックで変化に富んだギター・バッキングが、オリジナルの歌もので独特の魅力を醸し出しています。その後、9月のライブでは共演という形で再び相まみえ、楽しいライブになりました。
まだCDアルバムが出ていないようなので、ぜひどんどん作品を世に出してほしいです。
◎小川 倫生さん ホームページはこちら
栃木県のフィンガースタイル・ギタリスト。ケルティック音楽などのトラッドな部分と、独創的な曲作りに根ざした深い音楽性がマッチしています。私とは、1997年のオムニバス盤『アコースティック・ギター/ソロ』(OTR-009)からのつきあいでした。
小川くんは、現在、日本においてもっとも傑出したアコースティック・ギター奏者と言っても、決して言い過ぎではないと思います。センシティブな音遣い、意外性のある楽曲展開、トラッド音楽への敬意を踏まえた、骨太でしっかりした曲想など、もっと高い評価を受けるべき人です。彼のアルバムは2005年現在で計4枚出ています。
彼との初共演は意外に最近で、2003年3月29日、宇都宮のビッグ・アップルで実現しました。その後、オムニバスや彼の企画ライブなどで何度もジョイントしています。
◎城 直樹さん ホームページはこちら NEW!!
千葉県の若手フィンガースタイル・ギタリスト。プレストン・リードやマイケル・ヘッジスに影響を受けた、パーカッシブなアメリカン・スタイルを踏襲しつつ、一種哲学的な独自の音楽世界を築こうとするエネルギーを感じます。彼のデビューCDは大変な力作で、しかも緻密に計算された完成度を誇ります。
城くんと最初に知り合ったのはインターネットからで、谷本光くんも交えて実際に会ったりして交流していました。彼らのような新世代ギタリストとの新しい形での交流は、私にとっても大きな刺激になっています。
彼との初共演は、2003年4月18〜21日の九州ツアーでした。九州での彼の家に泊めてもらったのは良き思い出。彼の掲示板を見ると、2004年3月までオーストラリアにいるとのことで、新天地でも活躍しているようです。その後、彼の北海道ツアーを企画したり、何度か共演しています。
2007年11月に、久しぶりに福岡で共演しました。
◎野田 悟朗(ノダゴロー)さん ホームページはこちら
故人。大阪出身、三重県在住のギタリスト。12弦ギターやナイロン弦ギターを使った即興演奏によるオリジナルを聴かせてくれました。CDは何と20作以上、ライブ活動も活発で、オランダなど海外での活動もされていました。パット・メセニーやラルフ・タウナーなどに影響を受けつつ、祈りと深い精神世界に根ざした、ジャズとは一線を画するソロギターの魅力があります。
こう書くと特に日本では神経質な人を想像しがちですが、実際にお会いするともの凄くおおらかな人で、人間としての幅がデカイ人でした。まるで、盲目のケルティック・ハープ奏者が実は豪快な人物という、オカロランの例を思い出してしまいました。インターネットで知り合ったのが2003年。AKIさんやSketchさんのように、頼れる兄貴分という感じの方でした。おかげで私も即興に目覚めてしまいました。
初共演は、2003年11月5日の飯田「ふぉの」と9日の津市「IZIRINMA」。その後、野田さんの北海道ツアーを企画したり、何度か共演しました。
ノダゴローさんの想い出 (06.6.9)
◎飯泉 昌宏さん ホームページはこちら
私と同い年の1964年生まれ。日本が誇る(アルゼンチン・)タンゴ・ギターの俊英です。
初期タンゴの素朴で豊かな音楽世界と、ピアソラの自由で鋭く切り込む演奏表現が同居した、実にユニークなパフォーマンス。この斬新な解釈は、敢えて表現すればロックと中南米音楽との結婚も感じさせるもので、まさに飯泉さんの独壇場です。さらに、多くの楽器との共演にも才能を発揮しています。
CDは2005年現在で6作(コラボレーション作品も含む)発表されています。私との初共演は、2003年10月の中野教会。その後、2005年12月にもさいたま市民会館うらわにて共演しました。これからもぜひ一緒にやりたいです。
◎伊藤 賢一さん ホームページはこちら NEW!!
1975年生まれ、東京出身、東京で活躍するアコースティック・ギタリスト。
クラシック・ギターの音楽性をベースに、スチール弦アコースティック・ギターにもその才能を発揮していて、いわゆる両刀使いのギタリストです。2001年のモリダイラ主催フィンガーピッキング・ギター・コンテストで3位入賞、ギター界の注目を集めました。CDは2007年現在で3作発表しています。ギター本来の響きを活かした、端正で美しい演奏、そしてオリジナル曲の充実した音楽性は特筆すべきです。私との初共演は、2006年9月の東京・国分寺クラスタにて。その後、2007年7月には彼の北海道ツアーを私がサポートしたり、11月には再び東京で共演しました。
◎星 直樹さん ホームページはこちら NEW!!
札幌のアコースティック・グループ「HARD TO FIND」のギタリスト。リーダーの小松崎健さんと共に、私にとって最も古くからの音楽仲間の一人です。私がまだ小樽商大の学生だった頃、北大ブルーグラス研究会に所属していた彼のギターのあまりの上手さに驚嘆したものです。また、「HARD TO FIND」のフィドル奏者小松崎操さんとのユニット・RINKA、そして他のバンドのサポートでも活躍しています。
1997年のオムニバス盤『アコースティック・ギター/ソロ』(OTR-009)に一曲参加していますが、ここでも明らかな通り、彼はソロ・ギタリストとしても素晴らしい演奏を聞かせてくれます。ぜひソロアルバムの制作を期待したいところです。私とソロで初共演したのは意外に最近で、2006年12月の札幌・りびあんカフェでした(2007年3月にも小樽・一匹長屋で共演しました)。
◎荒谷 みつるさん ホームページはこちら NEW!!
1979年生まれ、北海道苫小牧市出身の若手ギタリスト。私が彼と初めて会ったのは1997年12月、苫小牧・アミダ様でした(当時、彼はエレキギターを弾いていたと思います)。その後、彼は上京し、2000年にはソロギタリストとしての活動を開始。2003年のモリダイラ主催フィンガーピッキング・ギター・コンテストでは「葉山ムーンスタジオ賞」を入賞。2007年現在で3作のオリジナル・ギター・ソロ・アルバムを発表している他、他のミュージシャンのサポートもこなしています。
彼のプレイは、実にオーソドックスかつクールで、音楽的にも素晴らしいものです。派手な特殊奏法がもてはやされることが多いこの時代で、通常の奏法だけでカッコよさを感じるギタリストは、むしろ貴重な存在です。
私との初共演は、2006年4月、東京・新橋のレッドペッパーにて。